この木は、我家の近辺始め関東近県の林の中でたまに出くわす木である。沢山密集して生えてるというわけではなく、たまーにヒョコンと出くわす印象の木である。
下の写真も、我家から車で5、6分の里山の林縁で目に留まり、写真に撮ったものである。撮影年月日は、昨年の8月10日。この木が、ゴンズイと気が付いたのは、写真にも写っている印象的な実の存在によってである。この後、この赤ピンクの種皮は向けて、小さな黒い種子が現れることになるのだが……
さて、ネット上で調べていて、興味を持ったゴンズイの情報としては、太平洋岸の北限が茨城県か福島県辺りで、日本海側は富山県辺りの植物という事である。確かに、落葉樹だけど、落葉樹っぽくない少し葉厚のある照葉は、暖かい地方の樹木のイメージは兼ね備えている気はする。
また、上の写真だと赤ピンクの実の状態だが、この後に赤ピンクの種皮が裂けて剥けて、中から黒い実が現れるのである。サイズこそ違えど、同じような似た雰囲気の種を持つ樹木にクサギという木が有るが、クサギの種は青っぽく、このゴンズイの種は黒い事から、青い実のクサギに対して、ゴンズイは黒臭木(クロクサギ)との別名も持っているようである。そして、ゴンズイの葉も、クサギ同様に揉むと、何かしらの臭気を漂わすらしい。
クサギの投稿のところで、身近にクサギには殆ど出会した事がないと書いたが、個人的な主観としては、このゴンズイは、クサギよりは身近にたまに出くわす樹木の気はする。
最後に、このゴンズイという名前の由来は、諸説あり、私的には、どれも決め手に欠くのだが、この植物のゴンズイも魚のゴンズイも、中部地方の方言のクズ物を指すゴズもしくはゴンズリから来ているのではと思いたい気はする。