ミイデラゴミムシ

本日午前中、近所の谷地を散策してみた。色々な植物や昆虫に出会えたが、以下の昆虫もその一つ。

廃棄コンクリートの小破片みたいのが農道の脇に捨てられてる場所があり、ひっくり返してみたら、このゴミムシがいっぱい居た。辺りのコンクリート片の下には、かなりの確率で棲息していた。

予想はしていたが、このゴミムシも、れっきとしたへっぴり虫であり、すぐさま、オオホソクビゴミムシの時と同じようにガス噴出を見せてくれた。今回は、音もちゃんと聞いた(ただ印象に残ってはいない)し、捕まえてみようと指も近付けたので、指に残った匂いの方も多少嗅ぎ取る事ができた。この匂いも、嗅ぎ続けていれば、人間界でのドンピシャの匂いを思い出しそうだが、逃げ惑うミイデラゴミムシを写真に撮ることに必死になり、そんな時間は無かった。

因みに、このミイデラゴミムシから放出されるガスは、100度ぐらいの高音であるらしく、同時に人間の皮膚にはそれほど影響は出ないが、粘膜の部分は溶かしてしまうような成分も入っており、カエルに捕食された後に胃袋の中でこのガス放出がされると、カエルが吐き出してしまうようである。

そして、このミイデラゴミムシを調べていて、一番興味を惹いた事実は、このミイデラゴミムシの幼虫は、ケラの卵しか食べないという習性であったかもしれない。ゆえに、ケラのいない所には、ミイデラゴミムシは生息出来ないという事である。

因みに、辺りの水田からは、ジ……………という虫の鳴き声(結構大きな音)が所々から聞こえてきていたが、あれが、ケラの鳴き声なのかなと思いたい。

最後に、ミイデラゴミムシの名の由来は、滋賀県の三井寺に放屁合戦の戯画が保管されていて、そこから来ているのではとの説があるようである。

ヤブタビラコ

2月ぐらいから、近隣の林縁を歩いているときに、艶なしの柔らかそうな葉のロゼットが、よく目に止まっていた。

そのロゼットの正体が、オニタビラコやコオニタビラコのどちらかであろうとの前知識はあったが、ロゼットの色合いや葉の形は、変化に富み様々で、違いを見出すのは、花が咲いてからにしてみようと思っていた。

そして、少し前から、花が咲き始めたので、気になっていたロゼット群を確認しに行ってみた。

少し目を疑ったが、咲いている黄色い花が小さ過ぎないか?このロゼットの花である事を確認しようと茎を辿るが、やはりこのロゼットに繋がっている。

既に、近くでは、国産アスパラガスのような太さの茎を立ち伸ばし黄色い花を咲かせている似たようなロゼットの植物(オニタビラコ)も共生しているので、それから比べると、随分、花が小さい。

所謂、これが、コオニタビラコかと思って、ネット上で照合しようと調べ始めたら、コオニタビラコより更に小さな花のヤブタビラコという種が存在する事を初めて知った。

そして、確かに、そのロゼットが集まってる場所が、藪(ヤブ)と言えそうな場所と言っていいのか、結構夏場は木漏れ日も微かに届く程度の薄暗い場所なのである。

上の写真の植物を花の小ささと、生えている場所から、ヤブタビラコと考えた。

最後に、この植物の花をアップで写したものを投稿し、締め括ることにする。

イヌナズナ 

毎年、草刈りが行われ、除草剤までかけられる一画を歩いていて、ふと、とても小さな黄色い花を咲かせる清楚な植物の存在に気が付いた。一瞬だけ立ち止まりしゃがんで写真に収める。あまりに茎が細く花も小さくピンボケの写真しか撮れないので、一本だけ抜いて地面に置いて撮ってみた。

高さは10センチぐらい。近くに生えていた他の個体達も、皆10センチ程度であった。

‘ペンペングサ(ナズナ)の黄色いやつ‘で検索したところ、イヌナズナという植物である事が分かった。因みに、そのまんまの変換だとタガラシがヒットしてきたので、小さいというワードを付け加えて、イヌナズナに辿り着く事ができた。

このイヌナズナ……北国の方の植物らしく、同じような仲間達は亜高山帯とかを自生地にしている種も多いようである。

地球温暖化の流れで、本来、暖かい地域の生物が北上してる現象を垣間見ることが多いが、こうした、もしかしたら身近で見られなくなる可能性も無きにしも非ずの植物に出会えると、なんか嬉しい気持ちになる。

実際のところ、数県が、都道府県独自のレッドデータで、絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定しているようである。

イヌナズナは、土が富栄養化して、草丈が大きく繁りすぎると枯死していくとの記事を読んだが、もしかしたら、草刈りと草掃きがしっかりと行われて、除草剤もふんだんにかけられる土地が、消えゆく(?)彼らの生育環境とマッチしたのかもしれない。5月から6月には、除草剤が噴霧されると思うから、それまでに熟した種からの誕生のサイクルが出来上がっているのかなと想像する。