本日は、いつもと仕事で回るコースが違うために、ちょっと違った場所で昼休憩に入った。
スーパーの駐車場の横に、少し自然の残る環境(一画)があったので、散策してみると予想外に、興味を惹く生態系を持った一画であった。
そんな中で、地面に黒い甲虫が死んでいるのが目に留まる。また、何か瑠璃色に輝くパーツも見えてくる。拾い上げて、見る事にした。
写真だと上手く表面の光沢具合が表現できていない気がするが、かなり艶のある全身漆黒のコガネムシの仲間である。大きさは、ガッシリと大きく、3センチ弱はある。
これが、クロカナブンって言うやつであろうなとの予測は付いたが、予想通りに、これがクロカナブンだと思う。
実際にクロカナブンに出会うまでは、どうせ普通のカナブンの黒っぽく見える奴がクロカナブンと言われていて、何処かしらに普通のカナブンに通じるような光沢を持った場所があるに違いないと思っていたが、このクロカナブンは、全身が均一に綺麗な艶のある漆黒である。
この事からも、カナブンの亜種という位置付けではなく、クロカナブンは、一つの独立した種である。
ただ、カナブンよりは見かけないという事だが、確かに、近隣の自然を意識を持って観察するようになって1年ちょっとの間に、色々な色彩変異を見せるカナブンにはたまに出くわすが、クロカナブンに出会ったのは、初めてである。
そして、これだけ個性的な黒一色のカナブンの姿を見ると、普通のカナブンとは交配してないのかなとも思いたくなる。根拠は、交配していたら、中間型に出会えるはずであるからである。
さて、話は変わるが、この投稿の最初の方で、瑠璃色のパーツが見えると書いたが、写真では黒く写ってしまっているが、硬い翅の内側にある薄い翅のはみ出した部分が、光の反射によってそのように見えていたものと思われる。
最後に、腹部に見える脚の両基節のくっ付き方で、カナブンやアオカナブンやクロカナブンが見分けれるらしいので、腹部を写した写真をアップして、この投稿を締めくくる事にする。
因みに、このクロカナブン……私が思っていたより、希少種で、日本国内47都道府県のうち、13の都道府県が、絶滅危惧Ⅰ類〜準絶滅危惧種までと、都道県独自のレッドデータに指定している昆虫である事が分かった。