ハイイロチョッキリ

名前は、ハイイロチョッキリ。

少し前より近隣の雑木林でたまに見かけるゾウムシの仲間である。

名前はハイイロチョッキリだと思う。大きさは、鼻の先までで2センチぐらいなのではないだろうか。

所謂、ブナ科の各種ドングリに産卵し、卵を産みつけたドングリを、葉が少し付いた状態の枝ごと、まさに刃物で切ったようにスパッと切って地面に落とす習性がある。……因みに一番好まれるドングリはコナラのドングリとの事である。

最初の頃、雑木林に囲まれた駐車場のアスファルトの上に所々に枝葉の塊が落ちているのを見て、秋の天気が荒れた日等に地面に落ちて来ていると思っていた。……自分より全然年上のお友達から、チョッキリという虫が落としていると教えられるまでは……。

このハイイロチョッキリは、ドングリの笠の部分から穴を開けて産卵する。チョッキリの習性は無いものの、同じようにドングリに産卵するシギゾウムシの仲間達は、ドングリの笠じゃない部分に穴を開けて産卵するみたいである。

また、樹上ではなく地上付近で発見したこの写真の個体は、危険を感じた時に、身軽に飛んで逃げた。この事からも、樹上でも、産卵のためにドングリからドングリに移動する際も、飛翔の形態も使っていると思われる。

成虫で冬は越せないらしく、秋にドングリに産卵をすると寿命を全うしてしまうようである。

写真の個体の胸部右側の頭部との境目あたりに極小の刺みたいな部分が辛うじて見て取れるが、この刺(両サイドに)があるのが、雄との事である。