アメリカナマズ

つくばイオンという大型スーパーに隣接する農産物直売所で、涸沼川で釣れたという天然のウナギが大量に生きたまま売られているのを見て、いてもたってもいられなくなって、子供達に、近所の川でのウナギ釣りを提案した日があった。

即答で、息子も娘も「行こうよ」となったので、少し前の出来事ではあるが、夕刻に徒歩でも行ける川の堰のところに出かけた事があった。

その日は、何かと多忙で、餌となるドバミミズ(ヒトツモンミミズ)を効率的に見つける事が出来ず、取り敢えず少し前に立ち寄っていたスーパーで、ウナギ釣りの餌にする魚の切り身を購入した。アジの刺身390円とイワシの切り身245円と迷ったが、コスト面と水の中での餌持ちを考えて、皮付のイワシを選んだ。

なんとか真っ暗闇になる直前(本当は、1時間前には到着していたかった)に現場に到着すると、早速、懐中電灯を頼りに仕掛けを作り、数メートル先の漆黒の水面に投げ込んでみた。

竿先がとても敏感な竿を使った為、微妙な水流が竿先に伝わり、ウナギ独特の引いたり戻ったりの引きみたいなものが再現されていたが、子供達の「来てるよ。」との声とは裏腹に、私は偽の当たりだと思っていた。子供達のために、合わせて引き上げてみるが、矢張り空振りだった。

しかし、再度投げ込んだ竿が、明らかに竿ごと少し動いたのを確認すると、子供達には竿だけは、手許で握っておいてとお願いした。それなりの値段のするリール(過去に数々の大物をバラした経験上、リールは安物は使わない事にしている)を回収不能の水の中に一気に持って行かれた時の落胆を防ぐためであった。

そして、予想していた竿を引き摺るような当たりで立ち上がり、合わせて、巨大魚と格闘し始めるが、残念ながら、手入れの悪いミチイトの部分から切れてしまった。リールが良くても、巻かれた糸が見合ってないと意味が無い。

魚が居ることは分かったし、何の魚かも大体予想が付いてしまったが、再度仕掛けを投げ入れると、直ぐに同じ当たりがあった。今度は、ちゃんと陸まで引っ張り上げることに成功したが、想像通り、釣れてきたのはちょっと小さめのアメリカナマズであった。

針を外そうと、魚体を掴むと、胸びれのところの硬いトゲみたいな部分を開き暴れる。向こうの思う壺なのか、トゲには少しギザギザの部分があるのか、掌は傷付き、多少出血する。

そして、思う……相変わらず、この魚の進化は凄いなと。過去にこの魚をサギが丸呑みしようとした現場を見た事があるが、幾ら鱗とかが引っかかり難い頭の方から飲み込んでも、これだけ胸鰭の進化した硬いトゲのような部分を広げられたら飲み込みづらいなと想像するし、逆に吐き出そうと思ってもトゲが引っ掛かり、吐き出しづらそうだし、未だにその時のサギは大丈夫だったかなと脳裏をよぎる事がある。そして、そうした経験からサギの仲間達が捕食しない行動を取るようになっていってしまったら、まさにアメリカナマズの思う壺である。

そして、2本出していたもう一本の竿にも強烈な辺りが来たので、格闘すると今度は60センチ超えの丸々太ったアメリカナマズであった。今度は、陸に揚げれないと思ったので、子供達に網で持ち上げてもらった。

その後は、何故か魚信が遠退いたので、2匹の獲物を家に持ち帰ってみた。目的は、久々に料理して食してみて、アメリカナマズがどんな味だったかを確認するのと、少しでも魚臭さを感じさせない料理法を開発することにあった。

魚料理一般に言える事だが、皮が鬼門になる事が多いので、下ろした身からは皮は確実に剥ぎ取った。それにしても、お腹の内容物が臭い。そもそも、水中で腐敗しているものを食べている可能性が高い。ただ、これは、ウナギでも、同じようなケースがある時はある。その時には、肝吸いなんか絶対作れないよと思うことになる。(ちなみに、環境やシチュエーションによってはよっては、臓物や皮に臭いの少ないウナギも釣れはする。)

そもそも、この臓物の臭いと皮からの臭いで、とても、下ろした肉を食べる気にはなれない。屋外で捌いたけど、捌いている最中の臭いを嗅いだら、誰も、その後の料理を食べる気にはなれないのではないのであろうか。

しかし、基本的に、食べ慣れていない獣を捌いたとしたら、同じような感覚になるのではとふと思った。そして、最近、車の横に豚を運搬する空のトラックが停まった事があったが、そこから漂ってくる臭いを嗅ぎながら、日頃食べ慣れている牛や豚の肉も、加工時には結構な臭いがあったり、加工の現場を見たら、食欲がなくなってしまうのではとも考えてしまった。

さてさて、料理の方はというと、皮を剥いだ時点で、随分臭いは分離出来る。そして、過去に、幾度と、このアメリカナマズは料理して食べてきている経験から、今回は、更に、身の中に含まれる余分な臭み成分も出してしまおうと干物の感覚で、薄い塩水に浸けて一晩放置してみた。(干物作りで一晩も塩水に付けたりはしないが…)

本来なら、塩水に一晩放置した身を、料理前に塩抜きして使えばベストなのであろうが、そんなの時間がないし、せっかく適度に締まった身が崩れるのも嫌だったので、塩っぱさ覚悟で、ざく切りにした身をフライにしてみた。

感想はと聞かれると、塩水から出した時点で、臭いは殆ど気にならない程になっていたが、更に油で揚げることで、美味くもないけど不味くもない魚のフライに仕上がる。若干の川魚臭を感じられるが、これは、もし山奥の養魚場で人工飼料を元に育てられた60センチ級のイワナやニジマスからも醸し出される川魚臭と同じ程度なのではと想像する。

更に、この今の時期特有の富栄養の水の中を生きている臭いが強烈そうなアメリカナマズを美味しく油で揚げて食べるには、ザク切りではなく、切り身の切り方とかにも拘ったり、更なる下味や、魔法のソースが、私の舌には必要かと思った。そして、大味の魚(美味しくない小さいマグロやカツオ)等を料理する時に、私がよくやるメンチフライの味変は使えるかと思った。毎回、いつもやろうとは思っているが、アメリカナマズの料理法としての、また次回への宿題になってしまった。

結論として、この時期のアメリカナマズの味は、色々な魚を食べてきている私には、逆立ちしても美味いとは言い難い。

ただ、娘は、「不味く無いよ。」と言いながら、4、5かけら食べていたし、過去に利根川で釣ったアメリカナマズの小さめのもの(皮が柔らかい為)を、皮付きで蒲焼にした際(蒸し工程あり)には、ウナギを食い慣れてない人には、ウナギでギリギリ通るかなと想像した事があった。少なくとも、アナゴですと言ってなら、騙せるかなとも思った。

さて、最後に、このアメリカナマズは、近隣の河川では、困ったぐらいに際立った繁殖をしてしまっている。ただ、誰も何も手を打っていないのが現実である。こうした手に負えない外来種は、不意の天敵の出現(現時点では人間しかなさそう)や環境の変化で突然激減する時代が来る事も予想されるが、取り敢えず、本来釣れるであろうウナギが釣れずに、アメリカナマズばかりが釣れてしまう現状にはウンザリである。

とにかく、生態系被害防止対策外来種のうちの緊急対策外来種に指定されているこのアメリカナマズの猛威は、何とかしたいね。

先ずは、この魚の習性を観察して、弱点を見抜く事。

アマサギ 

この頭部をオレンジ色にしたサギの一種を眺めるようになって、かれこれ10年以上経つ。

会社の近くの田んぼにいつの間にか飛来し、寒さが厳しくなる前に何処かへと居なくなっている気がする。そして、居なくなったなと気付いた時には、毎年一抹の寂しさを感じさせてくれる鳥である。

昨日、たまたま会社に帰社中に、田んぼに群れているのが目に入り、車中からスマホで撮影してみた。

名前はアマサギ。このサギの名前を教えてくれたのは、今の会社に勤め始めた頃の同僚というか先輩。頭部の薄いオレンジっぽい色を亜麻色っていうと教えてくれた。

この頭部の薄いオレンジ色は、今から亜麻色とは掛け離れるもっとハッキリしたオレンジ色へと変化して行く。

ここで、このアマサギの名の由来と亜麻色を結び付けている投稿やwebサイトをよく目にするが、ここは、少し慎重になった方が良いと思う。アマサギの頭部の色は、亜麻色というよりは飴色に近く、梅雨の長雨の時期に色づきが目立ち始める等から、雨も絡んでいる可能性も否めない。

さて、このアマサギを、何気なく毎年見ていて思うのは、かき混ぜられた田んぼに集まる習性があるという事である。

この写真の田んぼも、周りの田んぼが既に稲が青々と成長し始めている中、季節外れに代掻きがされ急に水が張られた田んぼである。同じように5月や秋口に水が無い田んぼを耕運機が混ぜている時も、その後ろに必ずいるのがアマサギである。そういう意味では、耕運機や耕運機を運転している人間のことなんかは、信頼しきっているというか見切っている。

このアマサギの外見的特徴としては、よく観察しない気付かないと思うが、形が似ている他のサギ達と比べると、首が短く太い気がする。

そして、このサギが見れる環境はラッキーだと思う。毎年、毎年、決まったエリアの田んぼにしか飛来せず、近隣の田んぼに飛び火していったり、ここ以外の他の田んぼで見かけたことはない。(一回だけ、家の近所の通勤路から見える田んぼで1匹見かけて期待したが、その後何千回とその場所を車で通っているが、2度と出会ったことはない。)

そうやって考えると、そのアマサギの訪れる田んぼの農家とこのアマサギの先祖達は、いつからの付き合いなんだろうと思いを馳せる事がたまにある。その昔は、一体どんな田園風景だったのであろうと目を閉じて思い描く自分が居る。

さて、このアマサギは、8月になり稲の収穫までの、田んぼが稲で溢れかえっている時期は、田んぼから姿を消す。理由は、田んぼに降り立てれるようなスペースがなくなるからだと思う。この時期は、少し遠出するのか、普段見かけないようなエリアで、山林とかが伐採されると、そこに現れたりしている。凄い勘というか、情報網だと思う。そして、また稲刈りの終わった田んぼには戻ってくる。

あまり見かけれないだけあって、山形県、栃木県、福岡県等が、準絶滅危惧種に指定している渡りの鷺である。

ニジュウヤホシテントウ

数日前に近隣の仕事先の植栽の中で見かけ、一瞬で写真に撮っていた。

少し前には、我が家の庭でも、蜘蛛の巣にかかり、スカスカになった個体を見かけていたが、今回は、生体で見かける事ができた。

見た目的に、ニジュウヤホシテントウというのではと類推するが、果たして正解なのであろうか?

元々は、西の地域に方に生息していたテントウムシで、近年関東にも勢力を伸ばして来ていて、関東に在来であったオオニジュウヤホシテントウを追いやっているとの記事を読んだ事がある。

そして、益虫に捉えられているテントウムシが殆どだが、このニジュウヤホシテントウとオオニジュウヤホシテントウは、ナス科の野菜を食べる害虫として扱われているとの事である。

このテントウムシの出現時期であるが、一般的なナナホシテントウナミテントウの発生がひと段落している今時分の本格的な夏の入り口といった季節に目にするようになった気がするが、その辺は、客観的な事実なのであろうか?

最後に、このニジュウヤホシテントウと思われるテントウムシが写真の中で食べていると思われる植物がブドウ科のヤブガラシのように見えるが、ナス科の植物でない事が少し気になる。

また、その仕事先の植栽に、ナス科の植物って生えていたかなと、こちらも気になる。