ケウスゴモクムシ Harpalus griseus (Panzer, 1797)

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫の一つである。

大きさは、体長12ミリぐらいだったのかなぁ。

直ぐにゴモクムシの一種である事は分かったが、写真に撮ってみて初めて、毛が結構生えていることが分かった。

調べていくと、ケウスゴモクムシという種が浮上してきたが、このケウスゴモクムシの特徴として、頭楯の端に一本づつ長毛が生えているとの特徴があった。写真を見ると、確かになんか生えている気がする。この場所の毛が、近似種のヒメケウスゴモクムシの場合は、数本らしい。

ということで、上の写真の個体を、私はケウスゴモクムシと同定したのだが、果たして合っているのであろうか。

ところで、このゴモクムシの学名の登録年が古いが、このケースは、当時ヨーロッパで普通種として認識されている昆虫の場合が多いが、案の定、このケウスゴモクムシは、ほぼヨーロッパ全土で確認されているゴモクムシである。ポルトガル沖のカナリア諸島でも生息確認。他にも中央アジアの国々でも確認。そして、極東アジアでは、日本と韓国で確認されている。生息確認が上がっていない地域には生息していないという事でもないのは当たり前のことだが、大概の先進国は自国の生息生物の把握はある程度しているはずである。

そんな状況下で、このケウスゴモクムシの世界分布は、私にとっては興味深いものに感じられた。

ちなみに、国内の生息分布は、ほぼ日本全土に生息しているようである。

ウスグモスズ 長翅型 Amusurgus (Usgmona) genji (Furukawa,. 1970)

先ほど、シバスズ?の投稿をしたが、同じ日に、我家の外灯下では、別種のスズも写真に撮られていた。同種とばかり思い込んでいたが、どちらの写真を使おうかと写真を見比べている時に気が付いた。

大きさは、やはり後端となる翅先までで12ミリぐらいだったと思う。(もうちょっと小さかったか?)

種名は、ウスグモスズ。

このウスグモスズも、先ほど投稿したシバスズ同様に、長翅型と短翅型が存在するようである。

そして、このウスグモスズを調べていて、興味深い事実を知ったのであるが、どうも外来種らしいのである。正式に発見されたのは、東京都渋谷の個人宅で1966年。しかしおそらく、もう数十年前には日本に定着していたと考えられているが、この考え方の方が現実的な気はする。

現在では、関東から近畿地方を経て、九州にも分布を拡げているようである。では、原産地域はと言うと、中国の東岸からもっと南方の国にかけての地帯であると思われる。ただ、これらの地帯で、確実に種として確立認識されてはいないようである。

となると、本当に外来種かとも思いたいが、日本に生息するこの手のスズの中で、唯一鳴かないとの事であり、この特徴は、進化の過程上、日本に生息するスズ達と同一線状に有るのかと思いたくなり、外来種と落ち着けたくなるのは頷ける。

さて、最後に、これら長翅型と短翅型の出現がどうして起きるのかという事だが、これが調べたところ、私の知識レベルでは結構耳慣れない難しい説明だった。一応、日長に関係しているとの事だが、それに遺伝も絡んで来ると事である。今のところ、私には、イメージが湧かず何のこっちゃといった感じである。

シバスズ? 長翅型 Polionemobius mikado (Shiraki, 1913)

昨晩、我家の外灯下に来ていたバッタの仲間である。

初めて見かけるわけではなく、これまでも見かけてはいた。そして、今回は、本腰を入れて種名を調べてみた。

大きさは、多分、長い翅先まで入れると、12ミリぐらいだったであろうか。

昔から、この昆虫は時々敷地内で見かけていたが、長い尻尾のようなものが翅なのか産卵管なのかも、よく見たことはなかった。

ただ、今回よく見ると、産卵管ではなく翅なのが確認出来る。こうして、翅が長くこんな形状の昆虫をバッタ目から探すと、ヒバリモドキ科という科に似たようなバッタの仲間達がいる事を知った。

そして、上の写真に一番近いのは、シバスズではないかとの結論に至った。

暖地では、越冬した卵が初夏にかえり1回目の誕生……その個体群の子供たちが秋に誕生の年2化。寒地では、年1化。

ちなみに、シバスズと検索すると、翅が凄く短い個体達の画像が多く紹介されているが、これは、シバスズ以外にもヒバリモドキ科のバッタ達は、長翅型と短翅型が存在するが為である。

このシバスズの生息分布は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の方は、ちょっと情報を見つけることが出来なかった。