シロエグリツトガ 成虫 Glaucocharis exsectella (Christoph, 1881) 2

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長5-6ミリぐらいのとても小さい蛾であった。

触角を背負っていて、下唇髭がフサフサで長い事から、ツトガ科のツトガ亜科の蛾であろうとは予測が付いたが、調べたところ、シロエグリツトガだと分かった。

確か、シロエグリツトガは投稿済みであったと、過去の投稿を振り返ったところ、少し前にも、シロエグリツトガの二度目の投稿をしていることに気が付いたが、その二度目のシロエグリツトガの写真は、上の写真の個体より全然色が濃く、シロエグリツトガではなく、ハイイロエグリツトガという種だと気が付いてしまったのである。近々、その投稿を訂正しておこうと思う。

以下は、その時の投稿のコピーの一部である。これで、シロエグリツトガの情報は伝わると思う。

幼虫は、スギゴケ科(ナミガタタチゴケ)を食べるとのことである。

生息分布は、国内は、ネット上に書かれている一般的な情報をそのまま載せると、北海道南部から九州近海まで。海外の生息分布は、ちょっと掴めなかった。

2022年初シロヒトリ Chionarctia nivea (Ménétriès, 1859)

先週の火曜日に、今年初めてのシロヒトリに出会えた。

シロヒトリと言えば、私にとっては、晩夏の夜の外灯周りを飛び回る夏の風物詩的蛾なのである。“飛んで火に入る夏の虫“の諺の中の虫も、私的には、このシロヒトリのことなのではと思ってしまっている。

大きさは、体長で4センチ弱ぐらいだったと思う。

上の写真の個体は、触角の芯棒の両方に髭が見えているので、雄かと思われる。雌の触角は、芯棒の片側だけに櫛髭がある鋸歯状じゃなかったかとうる覚えしている。

ところで、このシロヒトリは、ヒトリガ科の似たような白をベースにした近隣で出会える近似種達と比べると、明らかに、異なる習性を持っている。

それは、出現時期である。近隣では、春先のキハラゴマダラヒトリに始まり、数は少ないが、オビヒトリが出現し、スジモンヒトリなんかも現れ、そうこうしていると、キハラゴマダラヒトリの2回目の出現が来るのである。おそらく、オビヒトリもスジモンヒトリも2回目の出現をしていると思われるが、それ以降は圧倒的に目撃出来る回数が減り、しっかりしたデータが記憶に残らないのが現実である。

そんな白いヒトリガの仲間達を見かけなくなって1ヶ月以上が過ぎ去った頃の8月の半ばに満を持して現れてくるのが、このシロヒトリなのである。そして、シロヒトリは、年にこの一回だけの羽化のサイクルしか持っていない気がする。

さて、このシロヒトリの分布は、国内は、北海道、本州、四国、九州(近海の島嶼含む)であり、海外は、朝鮮半島、ロシア沿海州、朝鮮寄りの中国なんかにも生息している模様である。ちなみに、キハラゴマダラヒトリなんかは、遠くヨーロッパなんかでも繁栄している蛾だった記憶がある。

最後に、シロヒトリの腹部や脚部や翅裏の雰囲気が見て取れる写真を貼っておく。

上の写真の個体の触角は、触角の芯の片側にだけ櫛歯が見えていて、雌と思いたいが、断言するには、もうちょっと観察データを集めたく思う。(今からの時期、幾らでも出会える蛾でもあるし……。)

ホソオビコマルハキバガ 成虫 Cryptolechia malacobyrsa (Meyrick, 1921.)

昨晩、我家の外灯下で写真に撮った蛾の一つである。

ただ、昨日、初めて目撃したというわけではなく、時々我家の外灯下には顔を出している蛾の気がする。

大きさは、前翅長が8ミリぐらいの蛾である。

種名は、ホソオビコマルハキバガやホソオビキマルハキバガやホソオビマルハキバガといった具合に、ネット上には、3つの種名が錯綜しているが、正しいのはホソオビコマルハキバガだと思われる。

2年前に私も、同じ蛾をホソオビマルハキバガとして投稿している事を確認したが、正式種名は、ホソオビコマルハキバガ。近々、過去の投稿のタイトルを修正しておこうと思う。

ホソオビキマルハキバガという種名で紹介されている方が多いが、ネット上の情報によると、2019年に日本鱗翅学会の会報誌に、Meleonoma属(コマルハキバガ属)に属するホソオビキマルハキバガ(元々は、Acryptolechia属)だと、コマルハキバガ属に属しているのが分かりづらいという事で、この属に所属する蛾達の和名の語尾をコマルハキバガに統一したみたいな内容が書かれていた。

幼虫の食草は不明と記載される事が多い種の気がしたが、枯葉であろうと突き止めている方もいた。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。