ミツハシテングスケバ (テングスケバ改め)Tenguella mitsuhashii (Matsumura, 1910)

昨晩、少し離れた自治体まで、ウナギ釣りに出かけた際に、足元に置いたランタンに寄って来たウンカの仲間である。

一目で初めて見る奴だと分かったので、慎重に写真に撮った。

大きさは、翅端までの全長で12-14ミリぐらいだった。結構大きい。

種名は、ミツハシテングスケバ。

元々は、テングスケバとして投稿してしまっていたが、数日後に写真に撮ったテングスケバと明らかに違うところが散見すると気が付き、調べ直して、ミツハシテングスケバという種を見つけ出した感じである。

このミツハシテングスケバの習性として、ネット上では、休耕田のミゾソバが生えるような日陰にいるとの紹介が多かった。確かに、タデ科のミゾソバという植物は、1日の日照時間のうち、三分の一ぐらいが半日陰になるような場所には生えている。

ただ、今回ウナギ釣りをした場所は、まさに広大な田んぼの中の小川といった場所で、日陰は、水門とかポンプ小屋とか限られた人工物の周りにあるかないかといったような開けた暑い場所である。今のところ、ミゾソバも見た記憶はない。

今のところ、釣りをしながら、タデ科の植物は視界に入って来ていない。そう考えると、このミツハシテングスケバも食べているのは、イネ科植物なのかなと思いたい。

ここで、話は変わるが、このミツハシテングスケバは、結構レア種かも知れなくて、元々、生息確認がそれほど上がっていない種の可能性がある。一応、千葉県以西の太平洋岸と九州の一部地域には、過去の生息データがあるようである。そして、過去には、もうちょっといたのに、近年は減ったなと調査結果を出しているのが、福岡県と和歌山県で、両県とも準絶滅危惧種の指定をしている。

ちなみに、海外の生息分布は、分からなかった。

ウスイロササキリ Conocephalus chinensis (Redtenbacher,1891).

昨晩、ちょっと離れた自治体まで、ウナギ釣りに出かけた時に、足下のランタンに寄って来たバッタの仲間である。

大きさは、触角を入れずに翅端までで、3センチ行かないぐらいだったと思う。

バッタの仲間は家の近隣で見尽くした感があるが、少し遠出した場所で見つけたキリギリス類だったので、ちょっといつもより集中して、種の同定をしてみた。

すると、未投稿のウスイロササキリという種だと分かった。ちなみに、メスかなと思う。雄の方が、背の色合いが濃い気がする。

写真だと分からないが、とても長い触角を持っていた。また、触角が赤っぽい色をしているのも本種の特徴のようである。

このウスイロササキリの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島を含む南西諸島まで。海外は、韓国からの報告が上がっており、他には、極東ロシアの南の方でも生息報告が上がっているようである。

ちなみに、日本にいるササキリ亜科の中では、一番寒さに強い種らしく、11月ぐらいまで生存していたりするようである。ただ、この習性は、地球温暖化の昨今には不利に働くと予想でき、実際、ホシササキリという種に取って代わられているとの見解もある。