ハグルマエダシャク 成虫 Synegia hadassa hadassa (Butler, 1878)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長20ミリぐらいある。

遠目には、オレンジ色が綺麗な蛾だと眺めていた。実際に写真を撮ると、意外と小さな褐色の点に塗れているのが分かった。

種名は、ハグルマエダシャクだと思う。近似種にクロハグルマエダシャクという種もいるらしいが、クロハグルマエダシャクの方が少し小さいとのことである。そして、3年前の6月に、クロハグルマエダシャクの投稿をしているが、今見返すと、その蛾もハグルマエダシャクなのではと思うようになっている。

さて、このハグルマエダシャクの幼虫の食草は、モチノキ科の植物との事だが、取り敢えず、この蛾がいた辺りのモチノキ科の植物と言えば、ネズミモチトウネズミモチ辺りであろう。

このハグルマエダシャクの生息分布は、国内は、北海道から屋久島まで。海外の生息分布の方は、韓国にはいるようである。

ベニモンヨトウ 成虫 Oligonyx vulnerata (Butler, 1878)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

この蛾の第一印象として、この手のヤガ科のおそらくヨトウガ亜科の蛾にしては、小さいというのがあった。

大きさは、前翅長12ミリぐらいしかなかった。

もうこうなって来たら、ヒメヨトウ亜科の仲間を当たるかとなり、調べてみたところ、ベニモンヨトウという種が浮上してきた。おそらく、ベニモンヨトウという種だと思うが、種名にあるベニモン(紅紋)が何処を指すのか分からないではいる。(実際には、前翅内縁の下三分の一辺りに、左右の翅に対になる赤い小点があるようである。)

ベニモンヨトウの幼虫の食草は、タデ科のミゾソバ等との事だが、まぁ、4,5百メートルぐらい離れた水田周りには、そうしたタデ科の植物も色々と生えているだろう。

ベニモンヨトウの生息分布は、国内は、北海道から九州(対馬含む)まで。海外の生息分布は、おそらく、朝鮮半島、ロシア沿海州には生息していると思われる。

ウスフタスジシロエダシャク 成虫 Lomographa subspersata (Wehrli, 1939)

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長16ミリといったところであろうか。

白系のシャクガと言えば、ヒメシャク亜科に多いが、ふっくらした形からヒメシャク亜科の蛾ではなさそうな気はした。

調べてみたところ、エダシャク亜科のウスフタスジシロエダシャクだろうと思う。だろうと思うとの表現を使っているのは、オオウスフタスジシロエダシャクLomographa claripennis Inoue, 1977 という近似種も、一応いるからである。そして、正直、両種とも、そんなに大きな差異はないように感じるのである。

という事で、以下は、ウスフタスジシロエダシャクとして話を進めるが、幼虫の食草は、バラ科の植物(樹木)である。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州まで。オオウスフタスジシロエダシャクの方が、関東以西……沖縄までいるようで、南方系なのが分かる。海外の生息分布は、朝鮮半島、ロシア沿海州、そして、おそらくサハリンにもいると思われる。