先程、近所の小学校にグランドの状態を確認するために行ったついでに、校庭の片隅にいる虫達を探す。
こんなのも目に飛び込んできた。
写真は拡大してしまったので、イメージが掴みにくいと思うが、サイズは1センチにも満たない。
名前は、マルカメムシ。基本的に、マメ科の植物を食草としているらしく、我が家の近辺では、大概は、葛を食草としていると思われる。
さて、このマルカメムシを調べていて面白い事実を知ったのだが、このマルカメムシは、雌が卵を産む時に一緒に、自らの腸内共生菌の詰まったカプセルみたいな物も、卵の近くに産み、孵化した幼虫は、まずその腸内共生菌の詰まったカプセルみたいなものを吸汁しないと、その後の生存率がガクッと落ちてしまうとの事で有る。
そして、面白い実験は、マルカメムシは、大豆の害虫にもなりうる、近縁種のタイワンマルカメムシは、大豆の害虫に殆どならないという習性を利用して、この2種が産卵と共に出す腸内共生菌のカプセルを入れ替えて、それぞれの幼虫に吸汁させて成長させると、今まで大豆で育つことが出来なかったタイワンマルカメムシが、大豆で生育繁殖出来るようになり、一方、マルカメムシが大豆を消化利用出来なくなり、ガクッと生存率が落ちるという事が分かったとの事で有る。
この面白い視点の研究結果から、先ず、学ばなければいけないのは、こうした昆虫達の栄枯盛衰には、各昆虫達の腸内細菌が少なからず影響しているのではという事である。また、殆どの昆虫で、何らかの形で、この腸内細菌の受け渡しを行ってるとも想像してみたくなる。何でも遺伝子レベルという訳でもなさそうである。
そして、人類が誕生するより以前より、草食の昆虫達と植物との間では、食べる食べられまいの目に見えないお互いの進化のせめぎ合いが行われて来たんだと考えられる。人間には見えてないだけである。
この昆虫達の腸内細菌の研究は、今後の未来を大きく変えて行く気がするなぁ〜。