ダイミョウキマダラハナバチ

先日、小川沿いの土手を散歩した時に、ハルジオンの花に集まる数種の昆虫達を見かけた。

そのうちの一つが、このダイミョウキマダラハナバチである。

随分典型的なハチっぽい紋様をしたハナバチだと感じたが、この蜂を調べていて知った幾つかの興味深い事実を紹介したく思う。

先ずは、托卵というか、このダイミョウキマダラハナバチは、ヒゲナガハバチの仲間の巣を探し、そこに托卵する形で、幼虫は、ヒゲナガハバチ達が我が子のために持ち帰ってきた餌を横取りする形で食べて成長するみたいである。この辺の習性から、偉い人みたいなイメージのダイミョウ(大名)が名前に組み込まれたのかなとも想像したい。

あとは、雌しかいなくて単為生殖をしているという事である。こちらは、その事実より、その事実を突き止めた人達の情熱に心打たれる。

また一つ、昆虫の名前を覚える事ができた1日であった。

アシナガコガネ 

仕事中だったが、ふと見ると氷にへばり付いてしまった小さなコガネムシが目に止まる。

それにしても、コガネムシの仲間にしては小さい。ポケットからスマホを取り出し、一瞬で写真に収める。

別の個体を拡大した写真を以下に。

写真だと分かりづらいかもしれないが、色合いは、金属光沢の無い緑色だった。

サイズの方は、とても小さく、体長で1センチに満たない。因みに、昆虫の体長で1センチ以下とかだと、人間の通常の視力(1,2〜1,5)の感覚では、とても小さな昆虫に映るはずである。5ミリ以下とかだと、ワザワザ顔を近付けないと、何か確認出来ないはずである。そして、2.5ミリ以下だと、もはや存在が視界に入っていない可能性の方が大きいと思う。

話は逸れたが、このアシナガコガネには、近似種でヒメアシナガコガネという種がいる。そちらのヒメアシナガコガネの方が若干大きく、しかし脚は細く、上翅には紋様が個体により様々に出るみたいである。

仕事柄、氷にへばり付き息絶えている小昆虫を無数に見ている関係か、今回も、そのモデルになった個体を救出する気持ちが芽生えなかった。御免なさい。

コアオハナムグリ

小川沿いの土手を歩いている時に目に留まった。

名前は、コアオハナムグリ。コアオハナムグリのコは、小を意味していると思われるが、夏以降に現れるシロテンハナムグリと比べると、二回りぐらい小さい印象。

そのシロテンハナムグリが、ハナムグリという割には、花に寄っている姿にあまり出会わず樹液に集まってたりしてたので、その点では、このコアオハナムグリは、花に集まり、まさに乱立する花の中に潜るみたいに映る行動をとっている。子供達に、ハナムグリの名前の意味を説明しやすいハナムグリだと思った。

現場では、緑に見える個体と茶色っぽく見える個体と様々で、一瞬別種とも考えたが、どれもコアオハナムグリで良いみたいである。

以下に茶色っぽく見える個体の写真を載せておく。

このコアオハナムグリを見つけた日には、小川沿いを1キロぐらいは歩いたが、このコアオハナムグリが活動していたのは、とても狭い一画で、小川沿いの全てのハルジオンに寄っていたわけではない。

余談だが、このハルジオンという白い(時々ピンク)の花を咲かせる雑草……我家の庭の手強い敵であり、その庭での除草時の手強さから個人的に日本から一掃されてしまえば良いのにと思う帰化植物(要注意外来生物に指定され、日本における侵略的外来種ワースト100にも選ばれている)であるが、こうやって小さな昆虫達の拠り所になっている現場を見ると、ちょっと考えさせられる。

人間の世界でも、そうだが排除より共存なのかな。