イタドリ 

この植物は、山菜に興味のある人達には、絶対に知られている植物(多年草)である。

上の写真は、最近、近隣の小川端で撮ったものだが、花がもう咲き始めているのかと感心して、写真を撮った次第である。雌雄別株らしい。

さて、このイタドリを調べていて気になった事実は、この日本で古くから馴染みの植物は、世界の侵略的生物ワースト100に選ばれていて、海外では駆除に躍起になっている国々もあるという事実である。

あのシーボルトが持ち帰ったものがヨーロッパに広まったとか、崖崩れ対策に輸入した物が予想以上の繁殖力を持つようになったとか色々な起源があるようだが、我家の近隣の状況を思い出してみると、高台にある我家の近所にも、ひっそりと生えている。そして、少し高度が下がった谷地の端や水田周りに小群落がところどころあるイメージである。そして、小河川の土手に、飛び飛びに、このイタドリがまぁまぁ繁茂している場所があるといった感じである。

決して、爆発的に侵略的に、日本の身近な自然の中に生きている印象は受けない。ただ、近隣でイタドリが生えている場所のイタドリ密度や、その飛び飛びの生息スポットを眺めていけば、そのうち何かしらの一貫性や規則性を持った条件が見えてくるかもしれないなとは思える。決して、無秩序に生えまくっている植物には感じないということである。

このイタドリ(虎杖)は、山菜としても利用されてきた歴史があるし、酸を多く含み食べ過ぎは悪効果を生みそうだが、とても内服的に有用な植物の可能性は秘めている。

ゆっくり時間があったら、様々な角度から向き合ってみたい植物である。

ホソオビアシブトクチバ 成虫

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きめのサイズの蛾が、まさに正三角形に見えるような止まり方で、おまけに初見の蛾の気がしたので、慎重に近付き写真を撮ろうと思ったが、予定外に臆病なのか気配を察知すると直ぐに飛び立つ。

以後は、その繰り返しで、蛾の方も常に臨逃体制に入ったのか翅を畳んでくれることはなかった。ゆえに、翅を拡げた状態の写真しか撮れていない。

前翅長で3センチはあったと思いたいのだが、私の目測はいつも大きめで、実際は、もう少し小さいものと思われる。写真を撮る前の正三角形のような止まり方と大きめのサイズから、ヤガ科のシタバガ亜科の仲間であろうとの予測は立ったが、種名の方は、ヤガ科シタバガ亜科のホソオビアシブトクチバだと思う。

似た種に、アシブトクチバという種があるが、アシブトクチバの帯紋様は、もうちょっと太い傾向があると思う。

このホソオビアシブトクチバの幼虫の食草は、バラ科バラ、ブナ科ウバメガシ、トウダイグサ科トウゴマ等が知られているが、これが意味するものは広食性の特徴を持った幼虫なんだと思われる。直前に、サルスベリなんかも食べるとの記事も目にしたので、我家の敷地で誕生した個体なら、サルスベリかなと予想する。

さて、このホソオビアシブトクチバは、一昔前は、茨城県のレッドデータで希少種に挙げられていたようであるが、現在は外れているようである。