ツノアオカメムシ 福島県 標高1200メートル

この蛾は、近隣近所で見たカメムシではないが、敢えて、近隣近所( 標高5〜標高25メートル)の身近なカメムシ達の比較も込めて投稿してみようと思う。

大きさは、体長18ミリぐらいだったと思う。見つけたのは死骸であったが、こんな標高の高い原生林にもカメムシは居るんだというのが、第一の感想であった。

写真は撮って帰宅したので、早速、種を調べたところ、ツノアオカメムシという種と分かった。山地性のカメムシという情報や、かなり高い山でしか見られないとの情報と、私が見つけた場所の条件とが合致していて、安心した。

このカメムシの食草は、高山に生える樹木は大概行けそうと学んだが、カバノキ科のシラカンバやダケカンバと限定している紹介もあった。

さて、この山地性のツノアオカメムシも、私の持論だと、氷河期で陸地が多く、北海道から九州まで陸続きであった時代には各地に生息しており、その後気温が上昇するに連れて、気温の低いままの山地に取り残されたのかなと想像したい。

ただ、陸続きという点では、現在のアジア大陸とも陸続きの時代があった筈なので、このカメムシの学名にjaponica が付いて、日本にしか居ない日本固有種みたいな存在になった経緯が腑に落ちないので、その辺の経緯も素人推理してみたくも思うようになった。(笑)

エゾカタビロオサムシ

昨晩、家から車で5分ぐらいのところにある田園地帯に立つ外灯下で見かけた。

一目見た瞬間、上翅の穴ぼこの点列が見えたので、オサムシの仲間と分かったが、身近な自然下でオサムシの仲間には、それほど出会えないので、とても嬉しい気持ちになった。

そして、絶対に写真に撮ると意気込んだが、その場で上手に撮れる自信がなかったので、咄嗟に捕まえて、なんとか車から持ち帰るための容器のようなものを見つけて、詰め込んで持ち帰ってきた。(余談だが、捕まえた時に、この手の甲虫にしては初めての匂いが漂って来た。甘い香りである。そして、初めて嗅ぐ匂いではない気がしたので、その場で、懸命に記憶を辿り始めたのだが、案外スパッと辿り着けた。子供の頃に舐めていた飴の匂いである。榮太棲の紅茶飴か黒飴の匂い。)

そして、撮った写真が以下のものである。

大きさは、定規で測ったので、結構正確だと思うが、体長23ミリといったところ。

調べたところ、エゾカタビロオサムシという種と分かった。同時に、蛾の幼虫、ヨトウガ類の幼虫を餌にしている甲虫だと分かった。おそらく、ヨトウガの幼虫でも、ヨトウムシ(夜盗虫)と言われるような地表間際の植物を食べている幼虫達を捕食していると思いたい。

ところで、名前にエゾ(蝦夷)が付いている昆虫が、大体、北方系の種であると最近理解してきたが、こうした北方系と私が個人的に思っている昆虫は、暖かい地方では気温が低くなる山地に残る傾向があると、私は考えている。

ゆえに、現代の気候では、決して寒いイメージのない我家の周りの環境(平地)で、このエゾが種名に付く昆虫達の繁殖を見れることは、とても意義のあることのように感じる。

年々、夏場の平均気温が高くなって来ているように感じられる昨今、こうしたエゾが名に付く北方系と思しき昆虫達が暖地の平地で見れる機会は、減って来ているのではないかとも推測したい。

因みに、近所で見かけた昆虫で、エゾが種名に付くものを思い出してみると……エゾヨツメという蛾も居たなと思い出した。

フタオビキヨトウ 成虫 2

先ほど、我家から徒歩でも行けるところにある外灯下で見かけて、写真に撮っていた。

大きさは、前翅長2センチぐらいだった。調べたところ、フタオビキヨトウだと思う。

類似種に、ミヤマフタオビキヨトウとナガフタオビキヨトウがいるが、上の写真の個体は、フタオビキヨトウだと思う。理由の一つは、腎状紋の形が、白く横に細長いところである。

幼虫の食草は、イネ科のヌマガヤ、ヨシ、オギにカヤツリグサ科のビロードスゲ等との事である。