ヒイロタケ

近隣の雑木林の明るい場所で、この柄の殆どんないサルノコシカケ・タイプのキノコに時々出会う。そして、その自然界の大まかな景色の中に浮き出たビビッドな色あいが、いつも脳裏に焼き付く。

大きくなっても直径10センチぐらいのキノコという事である。

硬くて、食用にはならないが、キノコ染めの染料を作るために使えるらしい。

さて、ヒイロタケを漢字で書くと、緋色茸。遠い昔に使われていた緋色って、どんな色なんだろうと、緋の付く言葉(緋鯉、日の丸)に出会っては、思い巡らして来たが、いまだに、イマイチ掴めていない自分が居る。

理由は、現代人の持つ緋色のイメージが時代と共に、違う言葉(オレンジ、オレンジっぽい、朱色?)に置き換わり、幅を持って来てしまったんだと思う。

ただ、何か感じるのは、昔の人達も色の境界線を厳密に区別・表現するのには苦労したのではと想像する。ただ、同じような被る色合いでも、シチュエーション的に言葉が選ばれていた気もする今日この頃である。

このキノコに緋を選んだ気持ち……共感出来る日本人になりたい。

アジアイトトンボ?

昨晩、我家の外灯下に来ていたイトトンボの仲間である。

昨晩の事だが、大きさがハッキリと思い出せないでいる。ただ、このイトトンボを見た時の一番印象に残った点は、翅が短めな気がするという点である。

さて、微小な差異しかないイトトンボの仲間達であるが、尾の先の白っぽい紋様と普通種という観点から、アオモンイトトンボとアジアイトトンボが、候補に上がった。

アジアイトトンボとアオモンイトトンボだと、アオモンイトトンボの方が、1センチぐらい体長が大きい。また、アジアイトトンボというのは、最小のイトトンボと認識される事があるぐらいだが、私が昨晩見た上の写真の個体が小さかったとは気付けなかった。

ただ、タイトルにアジアイトトンボの方を選んでいる根拠を書いていくと……

✳️ アオモンイトトンボの複眼の後ろの後頭部には、4っの水色の小さな紋が見えるらしいが、上の写真の個体には見えない。

✳️ アオモンイトトンボの尾の先端の方の水色の紋(写真では、白く写ってしまっている)は、腹部8節目にあるらしいが、写真上で数えると、9節目にあるように見える。ちなみに、9節目に紋があるというアジアイトトンボの特徴とは合致する。

✳️ アオモンイトトンボは、腹部2節目の上部の方も水色が見えるとの事だが、上の写真を見る限り、黒いだけの気がする。

✳️ あとこれは、他の方が同じ事を言ってるか知らないし、自分で気がついた事だが、アジアイトトンボの方が、アオモンイトトンボよりも翅が短い気がする。上の写真でも、翅は、腹部5節目に到達していないが、アオモンイトトンボは、腹部5節目より先に飛び出している写真が多い。

こんなところから、上の写真の個体をアジアイトトンボだと思った根拠であるが………どうなのであろう。

我家の庭には、どこから現れるのか、涼しげなところでイトトンボが休んでいるのは、たまに目撃する。しかし、被写体が細い上に、静止しないので、ピントの合った鮮明な写真を写すのは難しい。

昨日みたいに、外灯に寄って来て静止してくれるチャンスが、また訪れるなら、じっくりと肉眼で観察したり、定規を当ててみようと思う。

また来てね!

カバイロシマコヤガ 成虫

ちょうど、一年前の今頃の写真(撮影年月日は2020年8月10日となっている)を確認していたら、その当時は種に行き着けなかったが、1年後の現在の知識では種に辿り着く切り口を見出せた蛾の写真があった。

コヤガの仲間っぽいなと思い、調べたところ、カバイロシマコヤガと判明。ちなみに、前翅前縁の白い紋が見えないのは、フタスジシマコヤガというらしい。

大きさは、開張で2センチ前後だったと思う。

幼虫の食草は、地衣類をとのことである。