ツマグロスケバ

先ほど、我家の外灯下に来ていた昆虫である。

うーん……何なんだろうと考えたが、ヨコバイ亜目テングスケバ科のツマグロスケバという事が判明。

大きさは、鼻先から翅端まで全長12ミリぐらいだった。この手のヨコバイ亜目の昆虫にしては、大きいと思った。

幼虫も成虫も、アカメガシワに集まるのが知られている。分布は、本州から四国、九州、南西諸島との事である。南方系の昆虫である事が伺える。

本日、複数匹が、外灯下に来ていた。

秋に出現するとの記事も読んだが、確かに、秋が確実にそこまで来ている今日この頃である。

ネモンノメイガ 成虫

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、開帳で13ミリぐらいだった。この手のノメイガ亜科の蛾にしては、小さいなというのが第一印象であった。同時に、首の辺りのゴマダラ紋様も印象に残った。

この辺の事実を元に種を調べたところ、ネモンノメイガという種に辿り着いた。ただ、それほど普通種じゃないらしく、ネット上には、殆ど情報は無い。

幼虫の食草も、分からなかった。

ウスイロカギバ 成虫 福島県 標高800メートル

最近、気が付いた事だが、昆虫の分布状況を把握する際に、地図を上から眺めながら横方向の繋がりを模索するよりも、どの標高(気温帯)をメインに棲息しているかを掴んだ方が、昆虫の食草や種の進化の過程に繋がる情報を絞りやすいという事が分かって来た。

という事で、私が暮らす標高5〜25メートルぐらいのエリアの生物相の特徴を掴むためには、標高800メートルの辺り(気温が重要)のエリアとでも、違いがあるのか否かの比較は、少なからず色々なヒントをもたらしてくれる気がする。

では、この蛾はどうなのであろう。

大きさは、開帳で25ミリぐらいだったと覚えている。

正直、パッと見た時に、標高800メートルにも、近隣でたまに見かけるヤマトカギバが居るのかとの第一印象であった。しかし、1200メートル辺りで見たヤマトカギバにそっくりな蛾がエゾカギバという北方系の種である事を知った。その流れで、もう一度、上の写真を見返した時に、ヤマトカギバとサイズや色合いは同じでも、内横線が入っていない事に気が付いた。

人間の観察力や集中力なんか、こんなものである。こうして、別種だと確信した後に、種の特定をしたところ、ウスイロカギバという種が妥当であろうという事になった。

さて、幼虫の食草は、ヤマウルシやツタウルシといったウルシ科の植物であると知った。確かに、その蛾が複数いたエリアのいち早く紅葉を見せる木と言えば、ヤマウルシやツタウルシであり、沢山自生している。頷ける。

ちなみに、我家の近所近隣にも、明治時代に移入されたニワウルシなる中国原産の外来樹の群落を所々で見かける事がある。ただ、こちらのニワウルシは、ニガキ科の植物であり、ウルシとは似ているけど厳密には違うので、ウスイロカギバの食草にはならないと思う。

という事は、ウスイロカギバは、ウルシが安定して自生出来る気温帯までしか生息出来ない蛾なのであろう。我家の近隣近所には現れ難い蛾である事は間違いない。