オオクロセダカカスミカメ Proboscidocoris varicornis (Jakovlev, 1904)

昨晩、我家の外灯下に来ていた小さなカメムシの一種である。

先ずは、種名から……オオクロセダカカスミカメだと思われる。

ただ、この種のマックスサイズの体長4.5ミリよりは、正直なところ、もうちょっと大きかった気がする。

ツユクサでよく見かけるとの情報があったが、確かに、このカメムシがいた近くには、ツユクサは生えている。

似た種に、本種より少し小さいヒメセダカカスミカメがいるが、そちらは、本年既に投稿済みなので、ヒメセダカカスミカメについては、そちらをご覧頂きたい。

このオオクロセダカカスミカメの生息分布の方は、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、韓国には生息しているようである。

このオオクロセダカカスミカメは、過去にも投稿済みだが、今回の方が遥かに特徴を捉えた写真が撮れたと思ったので、再投稿するに至った。

コシロアシヒメハマキ 成虫 Hystrichoscelus spathanum (Walsingham, 1900)

一昨日の晩に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長で8ミリぐらいであったであろうか。

種名は、コシロアシヒメハマキかと思うのだが……。

実際のところ、昨年の6月に近隣で見かけた個体を投稿済みの種であるが、その時の写真よりは遥かに良い写真が撮れたと思うのと、我家で写真が撮れたという観点から、再投稿してみようと思った。

幼虫の食草は、ブナ科のコナラやクヌギ等とのことである。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州を経て奄美大島辺りまで。海外は、台湾からの生息報告もあるようである。

チョウセンカマキリ Tenodera angustipennis
(Saussure, 1869)

近隣で見かける大きめのカマキリと言えば、オオカマキリ、ハラビロカマキリ、そして、今回のチョウセンカマキリであろうか。

そして、その3種の中では、チョウセンカマキリが一番出会える回数が少ないようにも感じる。

では、どんな外見かと言うと……。

この個体で体長9センチぐらいだったと思うが、ちょっと細っそりしているのが分かる。同じぐらいの大きさのハラビロカマキリ(実際の体長はハラビロカマキリはそんなに大きくないらしいが、でっぷりしてて大きく見えるのかな)は、このチョウセンカマキリと比べると、かなりふっくらしている気がする。

他に、前脚基部の間にある胸部の色はどうであろう?

はいはい……やっぱりオレンジ色だ。オオカマキリは、ここがレモンイエローといったところであろうか。

次に下翅(後翅)の雰囲気というか色を見てみよう。

オオカマキリやハラビロカマキリと違って、随分と色が薄い気がする。そして、今回気が付いたが、腹部も、こんなにオレンジ色だったんだ。

さて、このチョウセンカマキリは、3年前に、家の近所で見つけたチョウセンカマキリの卵塊の投稿をしているが、今回は、少し、チョウセンカマキリの分布を眺めてみようと思う。ここで、似た大きさのカマキリであるオオカマキリやハラビロカマキリとの進化の過程での接点へのヒントが見つかるかもしれないことを目論みながら……。

このチョウセンカマキリの生息分布は、国内は、本州以南……九州近海を経て南西諸島まで。海外は、韓国や台湾や、台湾の反対側の中国大陸側には生息しているようである。そして、海外は、比較的新しい移入なのかハワイやアメリカ東海岸には生息しているようである。

一方、オオカマキリは、アジアにおいては、更にその生息分布の範囲が広がった感じで、北海道や東南アジアでも見られるようである。アメリカ東西沿岸部からの報告もある。

ちなみにハラビロカマキリは、更にその生息範囲が広くなった感じで、ちょっと大袈裟にいうと、疎だが世界中に拡がっている感じであった。