スジモンヒトリ 成虫 2化目? 3化目? Spilarctia seriatopunctata seriatopunctata (Motschulsky, [1861]).

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長2センチちょっとぐらいであったであろうか。

背側の上の方に一本の黒筋が見えるので、初めて「セスジヒトリ発見!」となりそうだったが、騙されないというか、目の付け所が肥えて来ていた。

前翅の前縁の上の方に、前縁に沿う形で、黒い筋紋様が見て取れる。ネット上のセスジヒトリの画像を見ると、この部分に紋様はないのである。代わりに、黒い背筋の見えるスジモンヒトリがいるとの情報がチラッと目に入った。

そして、上の個体は、その黒い背筋の見えるスジモンヒトリだろうなとの結論に至った。

ところで、このスジモンヒトリに関しては、春から初夏かけて数個体に出会った中で、年何回羽化している蛾なんだろうとの好奇心を抱いていたが、今回、9月に出会えたことで、まぁ秋にも出現している蛾なのは、自分自身の目で確かめる事が出来た。

このスジモンヒトリに関する基本的な情報は、春に投稿したスジモンヒトリの記事に譲ることとする。

最後に、今回のスジモンヒトリの翅裏の方が見て取れる写真を貼り付けておく。(どうしても、光量の少ない場所で写したので、ピンボケになってしまった。)

シロヒトリ 雌雄 触角の違い Chionarctia nivea
(Ménétriès, 1859)

8月の暮れより、近隣の自然下では、シロヒトリとの遭遇が容易いはずだが、この沢山いるシロヒトリを眺めながら、今年は、自分にしては珍しく好機を逃す事なく、一つの実験(調査?)を試みれたと思う。

そうだ……沢山出会えるシロヒトリ達を見比べて、雄と雌の違いを見出し、確証してみようと……。

そして、運の良い事に、モデルは沢山いるだけでなく、おとなしく近づいても逃げない。おまけに、手で摘んでも、擬死の習性で、しばらくの間は動かず、観察はし放題になる。

そして、もう一つ運の良いことに、この日は、産卵直後と思われる個体が、産みつけた卵に覆いかぶさるようにいた。普通に考えると、その個体がメスだと思うので、その個体はどんな特徴があったかは以下の写真で説明してみる。

触角が糸棒状に見える。厳密には、糸棒状というよりは、片側に微妙な櫛歯(鋸歯)があるのが分かる写真を以下に。

以上が、メスの触角の特徴であるが、蛾の一般的な傾向である雌の方が大きいというのは、この蛾にも当てはまり、雄が前翅長30ミリぐらいといったら、雌が35ミリぐらいではないだろうか。

続いて、雄の触角の特徴が見て取れる写真を以下に。

少しアップしたものを以下に。

確実に両歯状になっているのが分かり、しかも片側の櫛歯は長めである。

以上が、シロヒトリの雄と雌の違いである。

近隣でヒトリガの仲間は擬死の習性を持つものも多いが、ちなみに、擬死すると、どういうメリットがあるのかを確信するような現場には出会したことがない。