昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾である。
初めて見るわけではなく、過去にも数回見た事があるが、種名に行き着けない蛾であった。
大きさは、想像より小さく、前翅長で10ミリぐらいだった。この蛾の一般的に言われている平均サイズの15ミリぐらいよりは、全然小さいのだが、種名は、キクキンウワバなのではと思う。
幼虫の食草は、キク科のタンポポ、ハルジオンやヒメジオン、他にはイラクサやニンジンやゴボウ等様々である。
ここで不安になったのは、エゾギクキンウワバという種を過去に投稿しており、この種とゴチャゴチャになっている可能性も視野に、過去の投稿を振り返ったが、エゾギクキンウワバとキクキンウワバは、間違いそうもない雰囲気的違いを持っている事が確認出来て安心した。
そして、この蛾は、過去にも数回見ているのに種名に行き着けなかった理由を考えると、それは、その色合いや大きさであろうか?一瞬、大きさ的には、イラガ科のアカイラガかと思いたくなるのだが、なんか違うとなる。次に、嘴の突き出方が、カレハガ科のタケカレハとかに似ていると思いカレハガ科も当たるのだが、近隣近所の一般種であるタケカレハは、もっと全然大きい。
こうなって来ると、小さめのヤガ科を当たってみる流れとなり、結果、種を特定出来たと思うのだが、この蛾の翅は見る角度や光量によって、見え方が随分変わる可能性があるのではと思う。個人的には、これが種名特定を遅らせたと考えている。
今回の写真は色々な色が混ざっているタイプだが、もっと茶色メインのものから、逆に燻んだ金色一色のものとか一定しない。
ただ、小さいサイズと、流線的な肩部の先に突き出した嘴があるところと、翅の燻んだ金色が印象に残れば、このキクキンウワバなのではと思う。
種名にキン(金)が付いているが、これは的を得ていると言わざるを得ない。時に全体、時に一部、燻んだ金色に見える蛾ではある。