アキノノゲシ

先程、ノゲシの投稿をしたので、ノゲシ繋がりでアキノノゲシの投稿をしてみようと思う。

1週間ぐらい前に近所で撮影したアキノノゲシの写真を以下に。

少し花の時期には早く、まだ蕾が膨らみ始めた段階であるが、中央のアザミのような葉を見せているのがアキノノゲシである。

私が、アキノノゲシを認識したのは、昨年で、庭に生えてきたノアザミのような葉の植物をどんなアザミが咲くのか見届けてやろうと待っていたところ、ふと気が付いたら、クリームイエローのキク科のような花を咲かせていたのである。

そして、直ぐに調べたところ、アキノノゲシという植物である事を学んだ。

同時に、近所の里山を散歩していると、秋の景色の中に、少し頑丈に高めの背丈で、個性的なクリーム・イエローの花を咲かせるアキノノゲシに所々で出会うことになった。同時に、これからは毎秋、この秋を連想させてくれる印象深い花色の植物に出会えるのかと思うと、これから毎年巡ってくる秋の景色を、頭の中で夢想しながら小さな幸せに浸ることが出来るようになった。

ただ、このアキノノゲシとの出会いには落ちがあり、その花期が終わった後の冬の姿が問題だった。

ノゲシなんかは、晩秋までどんどんと大きく成長していようとも幾度かの霜を経験するうちに、茎は溶けて消えてしまい、地上のロゼットの部分も何処に消えたみたいに姿を消すが、このアキノノゲシは、冬の間、固くなったパリパリの茎と綿毛付きの花殻を残し、冬枯れの景色の中に、少し生命を全うした感漂うボロボロの枯れ姿を晒し続けてしまうのである。自然のありのままの姿と言えばそれまでだが、風情のある美しい姿だけを見ていたいと思う未熟な自分が居る。

ところで、このアキノノゲシを見ていて気が付くことは、自然豊かな我家の周りには存在するが、決して何処にでも生えている植物ではない。昔は、何処にでも生えていたものが、なんらかの環境要因が作用し、都市部から姿を消して行ったのか、それとも昔から生息地に地域的偏りがあった植物なのかは分からない。

アキノノゲシ……私の中では、里山の秋の思い出作りの中に登場する重要な役者のひとつである。

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