ヒイロタケ

近隣の雑木林の明るい場所で、この柄の殆どんないサルノコシカケ・タイプのキノコに時々出会う。そして、その自然界の大まかな景色の中に浮き出たビビッドな色あいが、いつも脳裏に焼き付く。

大きくなっても直径10センチぐらいのキノコという事である。

硬くて、食用にはならないが、キノコ染めの染料を作るために使えるらしい。

さて、ヒイロタケを漢字で書くと、緋色茸。遠い昔に使われていた緋色って、どんな色なんだろうと、緋の付く言葉(緋鯉、日の丸)に出会っては、思い巡らして来たが、いまだに、イマイチ掴めていない自分が居る。

理由は、現代人の持つ緋色のイメージが時代と共に、違う言葉(オレンジ、オレンジっぽい、朱色?)に置き換わり、幅を持って来てしまったんだと思う。

ただ、何か感じるのは、昔の人達も色の境界線を厳密に区別・表現するのには苦労したのではと想像する。ただ、同じような被る色合いでも、シチュエーション的に言葉が選ばれていた気もする今日この頃である。

このキノコに緋を選んだ気持ち……共感出来る日本人になりたい。

コメントを残す