この蛾は、昨晩、家の敷地内で見つけた。
家の外灯だけでは物足らず、久しぶりにハロゲンのランプを点灯してみた。その際に、気まぐれで、家の庭木セクションを照射したところ、目視25〜30ミリぐらいの大きめの蛾が慌てて飛び立ったのが、視界に飛び込んできた。
静止した場所を確認し、慎重に撮ったのが以下の写真である。結構、奥まったところに静止したため、そこへ庭木を掻き分けて進む時、頭上よりミノウスバの幼虫が、長い糸を垂らして数匹落ちてきたが、これは数日前に数百匹のミノウスバの幼虫を食害している枝葉と一緒に処分していたからの成果だった。
数百匹が一斉に、頭上より降って来る光景は、ちょっと躊躇う。
この蛾を一眼見た時、腎状紋と肝状紋がくっきり見えるのが特徴だと思ったが、最近、この特徴を持っているのが、ヤガ科のモンヤガ亜科やヨトウガ亜科他に属する蛾達の可能性が大きいという知識を自ずと得るに至っていた。
この経緯で、最初に似ているよ思ったのは、モンヤガ亜科のモンキヤガであった。しかし、モンキヤガは、高山帯にいる蛾らしく、またあまり見られない蛾のようであり、保留となった。
次に、ネット上の画像を閲覧していると、ヨトウガ亜科のアオフシラクモヨトウという種が候補に上がった。
そして、このヨトウガ亜科には、ケツ状紋なる紋様が更に見える蛾達がいるとの知識を得たので、その特徴を頭に、上の写真を眺めると、確かに薄らとだが、上翅内縁の中央辺りに対になる形で、黒い小さな縦長円が見える。この点と、雰囲気から、上の写真の蛾は、アオフシラクモヨトウなのではとの推論に至った。
さて、このアオフシラクモヨトウは、紋様や色彩の個体変異の多い種らしく、ネット上の写真から統一感を見出すのは確かに難しく感じた。今後、出会っても、直ぐにアオフシラクモヨトウと即答は出来ない気がする。
幼虫の食草は知られていないとのことであるが、我家の敷地に居たことからも、敷地内、近所含め、食草を限定する事は出来そうである。
今後も、頭の片隅に止めて観察して行こうと思った。
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2021年5月25日追記
最近、掴んで来たんだが、下の写真の個体が、アオフシラクモヨトウだと思う。
写真の個体は、我家の外灯下に昨晩来た個体であるが、上の写真の個体がアオフシラクモヨトウかが、かなり怪しくなった。
また、ネスジシラクモヨトウという極類似種の写真の中に、アオフシラクモヨトウのものが混じっている可能性も、頭をよぎり始めている。