オニヤンマ

本日、日が暮れるか暮れないかの頃合いに、近所の徒歩で行ける辺りを散策。

目的は、昨日も同じ場所を訪れたのだが、その際見た淡いレモンイエローの小さな蝶を捕まえる事だった。この蝶の止まる際に必ず葉裏に隠れるという習性が気になっていたのだった。ゆえに、今日は、オモチャっぽい安っぽい捕虫網と虫籠は持参していた。

さて、その淡い黄色い蝶には出会えなかったのだが、その林の横の農道を進んでいる時に、前方からヤンマっぽいトンボが高速で真っ直ぐに飛んで来ているのに気付いた。右手に持っていた安っぽい捕虫網をヤンマの進路に高速で差し出すと、奇跡的に、網の中に、そのヤンマっぽいトンボが入ったのであった。凄い一瞬の判断と見切り(動体視力)だったと、我ながら感心した。

捕まえた個体を眺めながら、凄い大きいとは思わなかったが、ヤンマの仲間であったら良いなぁという希望はあった。

そして、先ほど、ヤンマの仲間から照合していくと、オニヤンマ?とあいなった。オニヤンマと言えば、言わずと知れた日本最大のトンボで、時々、近隣でも、デカイなぁというトンボが高速で飛んでいるのをたまに目撃するが、それらがオニヤンマなんだと想像している。

今回捕まえたオニヤンマ(腹部先端の形状からメスであると思う)は、そんなに大きな気はしなかったが、オニヤンマはオニヤンマなんだと思う。家でリリース前に、定規を当てて測ったところ、体長9センチであった。

ところで、今回、オニヤンマが縄張りとしてパトロールしていた場所は、小川から田んぼを経て70メートルぐらいの場所である。そして、その捕獲地点の農道より先は、河岸段丘なのであろう、一気に4メートルぐらいかけ上がる崖なのである。そして崖の上には、近隣の一般的な雑木高木が色々と多様に生えていて崖下に日影を作り、、崖の斜面にもこれまたちょっと昔の農家には利用価値の有りそうな中低木が里木博覧会みたいに生えているのである。

結果、その崖の一番下と崖に沿った農道との間に水が染み出しており、近隣近所ではよくある自然光景を形成している。

そして、推測だが、オニヤンマのヤゴは、この落ち葉が堆積する自然の水深10センチ程度の水路で育ったんだと思う。運の良い事に、崖上の樹木の豊富さが保水力を維持し、一方で日陰のため、水の蒸発も防がれるのか、常に水は枯れないスポットなのである。なんと、ヤゴからトンボになるまでに平均5年、その環境にいなければならないようなので、水が枯れないに越したことはない。

さてさて、こんなスポットも、10年以内には、道路拡張でなくなってしまう可能性も予想している。一番近所のオニヤンマ・スポットがなくなる可能性があるのは少しショックだが、同じような自然条件の場所が、近所に沢山あるのも、我家の周りの環境である。

ハグロフタオビドロバチ

先ほど、我家の庭の草むしり中に発見。

同じようなハチの投稿を既にしていたような記憶があったので、確認してみると、属は一緒なのだが、上の写真の種とは違うオオフタオビドロバチを投稿している事が分かった。

では、上の写真の蜂はと言うと、ハグロフタオビドロバチだと思う。日本には、フタオビドロバチ属に属するのは、本種と上で言及したオオフタオビドロバチの2種だけのようである。

生態としては、オオフタオビドロバチ同様に、竹筒やカミキリムシが穿孔した穴を利用して巣を作り、幼虫には、捕まえた蛾の幼虫を運んできて与えるようである。

このハグロフタオビドロバチは、各都道府県が独自に定めるレッドデータでは、福井県が絶滅危惧Ⅱ類に、千葉県が絶滅危惧Ⅰ類に指定している。