キシノウエトタテグモ?

最近、近隣の道路上でこのクモを見つけた。

どうも死んでいたようである。ゆえに、ピントがブレる事なく、写真に撮る事が出来た。

大きさは、脚も入れた全長で2センチぐらいだったのではないだろうか……正直、記憶が定かではないのも事実である。

この手のクモは、確か、ジグモとかトタテグモとかいった類の蜘蛛だよなとの知識は持っていたので、トタテグモの仲間から調べると、キシノウエトタテグモではないかなと思った。

トタテグモの仲間自体、種類は多くなく、半分以上の種は、南西諸島の固有亜種達なので、それ以外の本土種から一番近い雰囲気のものを選ぶと、キシノウエトタテグモかとなった次第である。

そして、本土種たちの大半は、各都道県のレッドデータで、準絶滅危惧種以上に指定されており、結果、環境省の定めるレッドデータでも準絶滅危惧種以上に指定されている。

この投稿でキシノウエトタテグモと同定した本種も、25の都道府県が準絶滅危惧種以上に指定しており、結果、環境省の準絶滅危惧種に指定されている。

また、キシノウエトタテグモは、オキナワトタテグモの亜種だという考えもあり、その南方種の生態によるのか、福島県より南にしか生息していないようである。

トタテグモの名の由来は、この蜘蛛が10センチぐらいの深さの巣穴の入り口に、盾のような戸を拵え、巣の入り口の存在を隠す習性を持っているところから来ていると思われる。

巣穴は、古い人家の庭先の苔むした地面に掘られるとか、神社仏閣の石垣の間に横に掘られるとかの情報を読んだが、今のところ、自分の目で、キシノウエトタテグモの巣を確認していないので、何が、このキシノウエトタテグモ他幾つかのトタテグモの仲間の減少に繋がる原因なのかを、自分なりに分析出来ていない段階である。

ちなみに、東京、横浜、京都とかに多く、郊外の自然環境の中では、あまり見かけない蜘蛛らしい。この辺が、意味するものにも、関心が湧く。

アカガネアオゴミムシ

最近、近隣で、このゴミムシを見かけた。この辺りで見かけるゴミムシの中では、随分と赤味のかかり方が強いなと感じたので、なんとか捕まえて写真撮影を試みた。

大きさは、体長13ミリぐらいなのではないだろうか。同所的に見かける一番近いアオゴミムシの仲間は、サイズ的にヒメキベリアオゴミムシだと思うが、ヒメキベリアオゴミムシは、緑光沢の強いアオゴミムシである。おまけに上翅外縁に縁取りもあると言えばある。

他には、同所的には、コキベリアオゴミムシなんかも見た事があるが、こちらは、明らかに上翅外縁に太めの縁取りが見て取れる。

この場所で、アオゴミムシは見た事がないが、今回のアオゴミムシの仲間は、顕著に赤っぽい光沢が強い気がする。

この時点で、上の写真のアオゴミムシの仲間は暗礁に乗り上げていた。ネット上の図鑑的ページを当たる限り、なかなか同じ雰囲気のアオゴミムシに辿り着けないでいた。

という事で、一か八か、自分の感性で感じた通りに、「アカガネ色のゴミムシ」というワードで検索をかけてみると、ズバリ、上の写真の個体と同じ雰囲気のアオゴミムシの写真が多数ヒットして来た。

そして、種名は、見た目通りに、アカガネアオゴミムシという事が分かった。湿地性というよりは、草原性というような紹介がされていたが、この情報は、個人的には興味を持った。今回のアカガネアオゴミムシが居た場所は、小川沿いの田んぼに隣接する水のない側溝の中であったからである。今でこそ、田んぼのイメージであるが、遠い過去はどんな風景をしていたんだろうと思いを巡らせ始めた自分が居た。

さて、このアカガネアオゴミムシ……それほどレアなアオゴミムシではないようだが、都道府県が独自に定めるレッドデータでは、群馬県が絶滅危惧Ⅱ類に、東京都が絶滅危惧Ⅰ類に、神奈川県が準絶滅危惧種に指定している。

チビスカシノメイガ 成虫 2nd

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

調べたところ、チビスカシノメイガと判明。チビスカシノメイガは、昨年に死んだ個体の写真を使い投稿済みなのは気づいていたが、今回、もうちょっと特徴を捉えた生体の写真が撮れたので、新しいタイトルで投稿してみる事にした。

大きさは、開帳で2センチちょっとといったところだったと思う。我家の外灯下では、今のところ、クワ/コウゾを食草に選ぶスカシノメイガ三把烏のうちのチビスカシノメイガとスカシノメイガには出会えた事になる。残すは、クワノメイガのみである。

ところで、この3種は、結構似た雰囲気の蛾である。クワ/コウゾといった樹木をキャンバスに、どのように枝分かれして行ったのであろうか、その背景が知りたくなって来た。