クロウスムラサキノメイガ? 成虫 Agrotera posticalis Wileman, 1911

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長で8ミリぐらいのとても小さい蛾である。

種名は、ウスムラサキノメイガと言いそうなところだっただが、クロウスムラサキノメイガという種の存在の可能性を知ると、上の写真の個体は、クロウスムラサキノメイガなのではと考えるようになった。

ネット上で、2種の違いとして挙げられてる点は、以下である。

✳️前脚の脛節付け根にふんわりした毛束があるのは、クロウスムラサキノメイガの特徴である。(この特徴に関しては、オスの特徴と書いてある記事も読んだので、この特徴での種分けには、少し慎重になっておこうとも思う。)

✳️触角の付け根が白いのが、クロウスムラサキノメイガの特徴。上の写真を見る限り、確かに白い。ネット上の写真では、この部位が白く無い個体も見つけれるので、この特徴が雌雄の違いでない事を、今後確証していく必要を感じる。

✳️前翅と後翅の紋様が同じ配色で繋がりがあるのが、クロウスムラサキノメイガの特徴のようである。確かに、上の写真は、そう見える。ウスムラサキノメイガの方は、後翅が、前翅とは違う薄い色のボヤけたものになるらしい。

以上の3点の特徴を信じるなら、上の写真の個体は、クロウスムラサキノメイガなのかなぁとなる次第である。

ただ、幸運な事に、この蛾は、我家の外灯下に時々(年に4,5匹)現れる。じっくりとそれぞれの個体を観察出来るチャンスを持っているのである。

ところで、話変わって、ウスムラサキノメイガ…Agrotera nemoralis (Scopoli, 1763)の方は、1763年には西洋の昆虫学者に認識されている種であり、ヨーロッパからインド、日本含む東アジアにも生息している蛾である。

一方のクロウスムラサキノメイガの方は、日本固有種のような位置付けなのではと勝手に考えている。本家ウスムラサキノメイガの発祥地が分からないが、世界に拡散してゆく過程で、遠く極東の日本に到達し、その後も独自進化したのがクロウスムラサキノメイガなのではと考えたい。

きっと日本にいるウスムラサキノメイガの方は、その後を再び追ってきた系統なのかなと予想する。なんか、在来タンポポと西洋タンポポの関係みたいなものを、頭に描いている自分がいる。

蛾の進化の歴史に比べたら、人類の進化の歴史なんかちっぽけなものなんだと思いたい。他の動物の世界にはない文明というものの急進化と人類そのもののゆったりとした動物的進化のギャップがどんどんと開いていっているような気がする。

そして、きっと急進化する文明を制御出来なくなり滅ぼされるのが人類の運命なのかもしれない。その際には、他の動植物達が巻き添えにならない事だけを願う。

キホソノメイガ? 成虫 Circobotys heterogenalis gensanalis (South, 1901)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長サイズで、13ミリぐらいだったのではないだろうか。

種の特定に手こずったが、殆ど同じような写真で、キホソノメイガと紹介している方がいて、私も、キホソノメイガとして、上の写真の個体を投稿してみようと思った。キホソノメイガと認識すると、途端にホソ(細)のところに目が行き、写真の個体の上翅の幅を確認したが、確かに細いのは認められる。上翅を閉じて止まると、逆V字に見えるタイプの蛾である。

ただ、キホソノメイガとして紹介されてる写真には、前翅も後翅も、もうちょっと色合いが薄い個体も多かったり、各横線も、もうちょっとくっきりしているもの達もいた。

ただ、このキホソノメイガの投稿自体が、ネット上には、それほど無いことも気になった。珍しい種ということなのであろうか、はたまた、私の種の特定の時点で違う方向に行っているのであろうか。他には、目撃情報は、7月8月に集中している蛾のようである。

ちなみに、幼虫の食草に触れた記事には出くわさなかった。

スジツトガ 成虫 Chilo sacchariphagus stramineellus (Caradja, 1926)

最近、近隣で、この蛾の写真を撮っていた。

色んな場所で時々見かける蛾なので、既に投稿済みと思っていたが、確認すると、ブログ未投稿と分かったので、投稿してみる。

名前は、スジツトガ。この手のツトガと名前に付く蛾としては、この蛾は大きめで、この個体も前翅長で14ミリぐらいあったかもしれない。

幼虫の食草は、イネ科のヨシ、ススキ、オギ等であり、茎内を侵食するようである。サトウキビなんかも、食べるようである。

羽化してからの劣化で、このような薄汚い色合いになるわけではなく、最初からこの色合いで羽化してくる。