オオバコヤガ? 成虫 Diarsia canescens (Butler, 1878)2

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長19ミリと言いたいところだが、実際に定規を当てたら、22ミリぐらいあった。

さて、種名は……と、行きたいところであるが、コウスチャヤガとオオバコヤガで迷っている。

コウスチャヤガというぐらいだから、もっと薄い色合いをイメージしそうだが、雌が濃い色合いになる特徴を考えると、コウスチャヤガの可能性も十分ある。

そもそも、コウスチャヤガとオオバコヤガの違いは、雄の場合は、触角の形状で分かるようである。コウスチャヤガの雄は、櫛髭状の触角で、オオバコヤガの触角は、雄も糸棒状らしい。

ただ、上の個体は雌だと思うので、触覚の形状からの種の同定が出来ない。

現時点では、私の主観で、タイトルには、コウスチャヤガを選びたかったのだが、GBIFのオープンソースを参照に、2種の世界分布を調べたところ、オオバコヤガDiarsia canescens Butler, 1878は、認識されていて、北海道から台湾辺りまでいる蛾だと分かった。一方、コウチャヤガ Diarsia deparca (Butler, 1879) は、世界基準では殆ど認識されておらず、情報が出て来なかったこともあり、両種の区別が紛らわしいなら、一般的なオオバコヤガにしておこうと思った次第である。勿論、そのGBIFに情報を送っている草の根の市民達が、両種を正確に見分けれているとも思わないことを考慮しながら……。

今後は、この2種において、櫛髭状の個体が見つけれたら、それはコウスチャヤガとなるであろうので、その時点で、出現時期や外見的特徴をしっかり見極めて、2種の違いを掴んでいければなと思う。