モンチビツトガ? 成虫 Microchilo inexpectellus (Bleszynski, 1965)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

初めて見るわけではなく、我家の外灯下でも時々見かけるが、この蛾を過去に投稿したものの写真を見たら、あまりにもお粗末なものである事に気が付いたので、再投稿してみる。

写真は随分拡大しているが、現実は前翅長6ミリぐらいのとても小さな蛾である。

種名はモンチビツトガだと思う。似た種に、チビツトガという似たサイズの蛾もいるが、上の写真の個体は、モンチビツトガの方と思いたい。

幼虫の食草は、今のところ知られていないようである。

生息範囲の方は、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄含む南西諸島まで。海外は、韓国から報告が上がっている。

スジベニコケガ 今年第2化目 Barsine striata striata (Bremer & Grey, 1853)

昨晩、我家の敷地内で見かけて写真に撮っていた。

大きさは、前翅長17ミリぐらいであったであろうか。(昨晩のことなのに、大体のサイズも思い出せない。真実は、あまりにありふれた蛾なので、しっかり目測で測るという行為を怠ったんだと思う。)1化目より2化目は小さいというのが定説だが、1化目の個体群より、そんなに小さいような印象は受けなかった。

種名は、スジベニコケガ。

2化目の特徴としては、1化目より紋様がビビッドでメリハリがあるというものもあるが、これは当てはまると感じた。比較参照出来るように、今年1化目の個体の投稿に飛べるようにしておく。

ところで、上の個体が雄なのか雌なのかといった事に関しては、紋様がビビッドな方が雄であり、雌は雄より一回り大きく、色合いは薄めであるというのが、これまたスジベニコケガの定説であるが、これを考えると、上の写真の個体は雄なのであろうか。

まぁ、それにしても色鮮やかな出立ちである。

さて、この蛾は、近隣ではよく見かける蛾であるが、今年は我家の外灯下には、殆ど現れなかった。昼間の隠れ家となるような庭木を随分スッキリさせてしまった事が原因であろうか。

幼虫の食草は、地衣類。ただ、今のところ、壁とかで地衣類を食べているどの幼虫が、スジベニコケガの幼虫なのかは私には、分からない。

生息範囲の方は、国内は北海道から九州近海まで。海外は、樺太やシベリアや朝鮮半島にいるとの情報があったが、私は海外の生息範囲に関して、なるほどとなるような裏取りはしていない。

2022年我家のフタスジナメクジ Meghimatium bilineatum n(Benson, 1842)

昨晩、我家の庭の庭木を這い上がっている個体を見つけて写真に撮っていた。

写真を撮った理由があるとしたら、春先には、1センチにも満たないような大きさなのに、8月に入る頃には、随分と大きくなるんだなと感動したので、その記録の意味合いも込めて写真に撮った次第である。

この個体で、大きさは、体長4センチぐらいある。

チャコウラナメクジと違って、フタスジナメクジ(ナメクジ)は、ずんぐり太く育つ傾向はある。

さて、今回、このフタスジナメクジの投稿をしようと思ったもう一つの理由は、昨年と今年の前半に家の敷地内の半分ぐらいの範囲に、除草剤を撒いてしまったため、こうした地表も徘徊するフタスジナメクジに悪影響が出ているのではないかとの不安を持っていたが、取り敢えず、影響無く成長している個体達もいるという事が知れた安心感からである。

ただ、除草剤の影響なのか、他の要因の影響なのか、昨年に比べると、ガクッと個体数は少ない。

ところで、外来種のチャコウラナメクジと在来種のフタスジナメクジとの関係だが、巷では、よくチャコウラナメクジにフタスジナメクジが取って代わられていると言われているが、我家の庭に関しては当てはまらない。確かに、庭のナメクジを意識し始めた数年前までは、チャコウラナメクジも居たが、年々、我家の庭では減ってきている気がする。そして、常に優占種は、フタスジナメクジ(ナメクジ)である。

理由は、気温なのかなぁ〜。冬の寒い日には、外気温が氷点下10°ぐらいまで下がる日もあると思うが、チャコウラナメクジよりはフタスジナメクジの方が寒さには強い気がする。あとは、フタスジナメクジよりもチャコウラナメクジを好む天敵が存在する可能性……。

それは、さておき、我家のフタスジナメクジは、グレー系が殆どだが、我家から少し離れた谷地に行くと、ベージュ系のフタスジナメクジが生息している。そして、同種と思われるこれらの個体群が、なんで色合いに違い出るのか、答えを見出せていない。

ちなみに、近隣で、グレーとベージュのどちらの色合いの個体群に出会う確率が高いかと尋ねられたら、グレーのフタスジナメクジと答えると思う。

最後に、このフタスジナメクジMeghimatium bilineatum n(Benson, 1842)の生息範囲を、 GBIFのオープンマップを参照にして眺めると、種の取り違えを考慮しても、日本の本州辺りを北限に、東アジアには広く分布しているのが分かる。ただなんとなく眺めていると、稲作文化伝播の道と生息域が被っているような気もする。

こうなってくると、このフタスジナメクジの拡がりは、人間の関与が加速させた可能性も否めない気がする。