ホコリタケ(別名 キツネノチャブクロ)Lycoperdon perlatum Pers.

最近、近隣で、このキノコを見かけて、写真に撮っていた。

この写真のもの達で、縦に3センチぐらいあったのではないだろうか。

一目見た時に、「ははぁ〜ん……踏むと破れて煙が出るキノコだな。」と思い、実際に踏んでみたのだが、煙は上がらず。不思議に思って、柄から傘の部分を剥いてみたところ、白い身がギッシリと詰まっている。

はて、このキノコは、何というキノコだろうと調べたところ、やはりホコリタケ(英名 common puff ball)で合っているようで、まだ若かったために、身が詰まり、まだ傘の部分に胞子が溜まる空間が出来ていなかっただけのようである。ゆえに、もう少し経てば、傘の表面が自然に破れたり、ちょっとした刺激で破れて、中の胞子が空中に散霧されて、いつものように、埃が舞い上がったみたいになったようである。

このホコリタケは、厳密には、数十種類の何某ホコリタケという風に分類されるようであるが、今回の写真の個体は、ごくごく一般的なホコリタケとして、ホコリタケという名で紹介しておくことにする。

先ほども言及したが、若いステージのこのキノコは、身がぎっしりしていて、食用にもなるようである。ハンペンのような食感とも、何かの記事で読んだ覚えがある。ただ、同時に、鉛やカドミウムといった重金属やセレンを吸収して生物濃縮する性質もあるらしく、これを知ると食べない方が良い気はしてしまう。この性質を利用して、重金属の土壌汚染を知るための環境指標生物としての研究がされてもいるようである。

そして、生息分布の方だが、ほぼ世界中に広がっているキノコのようである。ただ、それほど広がっていない地域もあり、この差が、何から来ているのか好奇心が芽生える。

クロスジヒメアツバ 成虫 Schrankia costaestrigalis (Stephens, 1834)

二日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長8ミリぐらいだったであろうか。

種名は、ヤガ科ミジンアツバ亜科に属するクロスジヒメアツバ。

昨年の同じ時期にも色合いの薄いクロスジヒメアツバの投稿をしている事を確認したが、この色合いの違いが雌雄の違いの可能性がないか等、今後、出会いを重ねていく中で、色々検証していければなと考える。(そうこうしているうちに、黒っぽくて、紋様が不明瞭なのが雌で、色が薄いタイプが、オスであるとの記事を読んでしまった。また、珍しく、メスよりオスの方が大きいようである。)

春先から12月ぐらいまで見れる蛾のようであるが、今のところ、自分が、この蛾の存在に気が付けるのは、ちょうど今頃の秋の気がする。

幼虫の食草は、ソラマメの根との情報があるが、世界に広く生息している蛾なので、ヨーロッパの方では、シソ科のハッカ等の植物が確認されているようである。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布の方は、ヨーロッパ全土と、ニュージーランドにとても濃く生息している模様である。しかし、ニュージーランドの対岸であるオーストラリアの東岸には、それほど生息確認がなく、なぜ、ニュージーランドで増えたのかの理由が知りたいものである。

ヘリオビヒメハマキ? 成虫 Cryptaspasma marginifasciata (Walsingham, 1900)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、体長1センチ弱。この手の蛾にしては、大きい方なのではと感じた。

種名は、ヘリオビヒメハマキではないかなと思う。

似ている種に、クロサンカクモンヒメハマキという種も居て、実際に今回の場所の直ぐ近くで見かけた個体の投稿を既にしているが、どうもヘリオビヒメハマキとクロサンカクモンヒメハマキの間には、出現時期が違うという習性の違いがあるようで、10月の秋の今の時期に見れるのは、ヘリオビヒメハマキの方であるというのが通説なのである。

この2種は、幼虫の食草も似ていて、ブナ科の樹木の葉を食べるのである。取り敢えず、この蛾がいた辺りのすぐ側には、コナラやクヌギの沢山生える雑木林がある。

この蛾の生息分布の方は、本州以南……九州近海まで。海外の生息分布の方は、ちょっと掴めなかった。

とても、似た習性で凄く似た外見の別種たちが、どうして、同所に共存するようになったのか、遠い過去からの経緯が知りたくなるが、今の自分には仮説を立てれるだけの知識や情報がないのも認める。