ナンカイカラスヨトウ 幼虫

最近、近隣で、この蛾の幼虫が地面を猛スピードで這っている現場に出くわした。すかさず写真に撮った。

腹部後半の突起の存在から種を割り出すのは簡単なのではと予測を立てたが、案の定、直ぐにネット上で多くのそっくりな写真に出くわすことができた。

そして、私の中での、種名の結論は、ナンカイカラスヨトウの幼虫という事である。

幼虫も成虫も姿形が殆ど瓜二つの種に、オオシマカラスヨトウという種が居る事を知ったが、2種の幼虫時の区別点を以下に書き上げておく。

✳️ナンカイカラスヨトウの幼虫のサイドの小さな点は、上の写真のように黒い縁取りの中に白い箇所が見て取れるが、オオシマカラスヨトウの幼虫は、黒く塗りつぶされているとのことである。

✳️他にも、前脚の色の違いを挙げる人もいるが、こちらは、ネット上の写真を見る限り、マチマチな気がする。

今回の幼虫との出会いで、私が近隣で今までよく見かけていたこのタイプの蛾が、オオシマカラスヨトウ(今まで、オオシマカラスヨトウの存在しか知らなかった)なのかナンカイカラスヨトウなのか分からなくなったが、とにかく2種とも、大きく成長する蛾の方である。

夏のクヌギやコナラをメインにした雑木林で、樹皮に止まっているのを昼間でも見かけることが出来る蛾達である。その地味でメリハリの無い紋様が、保護色になるのか、自身ありげに、逃げようとしない事が多い。

大きめの蛾なので、今回私が見かけた幼虫も、羽化して成虫になる迄には、もっともっと大きな幼虫に育つものと思われる。

ミスジハイイロヒメシャク 成虫

最近、近隣で見かけ写真に撮っていた蛾である。

名前は、ミスジハイイロヒメシャクではないかと思うのだが、どうなのであろう?大きさは、開張で2センチちょっとのヒメシャク亜科のとても小さなシャクガであった。

正直、似たサイズで似た雰囲気の間違いそうな蛾は沢山居るのを知っているが、今回、この蛾を見つけた場所が、少しいつもと違い、興味深い。ゆくゆくは、この場所の傾向から、このミスジハイイロヒメシャクと思しきシャクガに繋がる法則性や根拠を見出して行ければなと考えている。

さて、今回、この蛾を見かけた場所は、小川と田んぼとの間の畦道であった。言い換えるなら、小さな蛾が飛び越すには幅のある川と反対は田んぼといった所謂、蛾の幼虫が育つ事が出来る土壌は、その川と田んぼに挟まれた限られた畦道という空間しかないのである。そして、その限られた空間に生えている植物も自ずと限られている。せいぜい多くても10種ぐらいである。

そして、その限定的な場所のどれかの植物を食する事で、ミスジハイイロヒメシャクと思しき蛾の幼虫は育ってきているはずである。

今回の場所で多く目に付いた蛾には、テンクロアツバクロモンキノメイガが居たが、このようなロケーションで、今回のような小さなシャクガに出会った記憶は、ちょっと思い出せない。

それ故に、今回出会ったミスジハイイロヒメシャクと思しき蛾も、おそらく普段家の近所で見かける似たサイズの似たヒメシャク達とは違った植物に依存する別種と考えるに足りうるロケーションで見かけたなと考えているのである。

さて、その場所のどの植物で育って来ているのだろう?

ツマグロキンバエ

最近、近隣でこのハエの仲間を見つけて写真に撮っていた。

どの個体も、花の蜜を吸っているように見えたので、ハナアブの仲間を探してみるが、見つからず………諦めかけていたところに、偶然、私の見たものと同じ外見の写真を見つけた。そして、その写真から、種名に辿り着いたのが、クロバエ科のツマグロキンバエであった。

肉眼でも、写真でも掴みきれていなかったのが、頭部の前に突き出た長い嘴のようなものだが、実際のところ、嘴なのかハエが手を擦り合わせているのかも分からなかった。しかし、鮮明な写真を見て分かったのだが、長い突起は、嘴である。

さて、大きさの方は、7ミリぐらいと紹介している投稿が多かったが、現場では、もうちょっと大きく見えた。その嘴の先から翅の後端までで1センチはあったのではないだろうか。

このツマグロキンバエの特徴としては、複眼の縞紋様との事だが、私が撮った写真でも、それは確認出来る。あと、上の写真の個体は、両複眼の間に隙間がないので、雄だと分かる。また、ネット上の写真を見比べていて、雄と雌で、腹部の色合いも少し違うのかなとも感じた。

ビロードツリアブなんかも同じだが、この長い嘴に進化した背景には、何があったのであろう?