最近、近隣で、この蛾の写真を撮っていた。
この林縁の下草の中からは、色々な蛾が飛び立っては葉裏に隠れていたが、本種もその一つであった。
そして、偶然に葉表に止まった一瞬を写真に撮った。見覚えのある奴だった。
大きさは、開帳で25ミリぐらい。先ほど、見覚えがあると書いたが、過去に同じ場所で、同じ蛾を見かけて写真に撮ろうとした事が有ったが、翅が全開に開くのを待っている隙に飛び立たれた記憶がある。
とにかく、今回は、逃げられる前に、何回もスマホのシャッターを押した。
さて、撮った写真から、おそらくシャクガの仲間であろうと予測して、シャクガの仲間を当たるが、見当たらず。こうなってくると、“翅を半開きに止まるシャクガ“を検索ワードに検索してみると、直ぐに同じ蛾と思われる写真が多数ヒットして来た。
名前は、アトボシエダシャク。幼虫の食草は、クヌギとツツジが知られている。この場所にクヌギは確実にある。ツツジもあったような朧げな記憶はある。
この蛾の特徴として、翅を半開きに止まるというのは、真実だと思う。それと、今回、私が気が付いたのは、この蛾は、基本、葉裏から葉裏へと逃げ飛ぶというツトガ科の蛾達の専売特許と同じ行動を見せていた。そして、この行動はシャクガ科の行動としては、少数派な方だと思う。
さてさて、この蛾の翅を半開きにして止まるというシャクガとしては珍しい進化や変異に関して、自分なりに仮説を立てると、葉裏に止まった時に、葉裏から身体が飛び出さない工夫であったら、効果はあるなと思う。
というのも、隠れているつもりでも、葉から明らかに翅が飛び出している蛾達に出会い、微頭隠して、尻隠さずとは、こういう事かと笑ましく思う時がある。
自分の仮説は、あくまでも個人的な自由な仮説であるが、同じように、翅を半開きに止まる蛾で、パッと思い出せる奴が居ないかと考えた所、我家の外灯下のレギュラーのウンモンツマキリアツバなんかがそうかと思った。