ナワキリガ 成虫 Conistra nawae Matsumura, 1926

最近、近隣でこの蛾を見かけて写真に撮っていた。

大きさは、前翅長20ミリぐらいだった。

種名は、ナワキリガだと思う。ナワキリガの幼虫の食草として挙げられているブナ科の常緑のアラカシをシラカシに置き換えるなら、まさにシラカシの森みたいな場所で見つけた。

しかし、時期が合わないのである。この蛾は、成虫越冬するような蛾であり、秋の暮れに現れ、成虫で越冬して、翌年の4月ぐらいまで見られる蛾である。

今は6月も後半。

その時、繋がった!「あなたが、手に乗せている蛾は生体ですか?」と自問自答してる自分がいた。そうだ、この蛾は、自動ドアの溝の一番端に落ちていた死んでいた個体であった。

要は、この写真の個体は、数ヶ月前にお亡くなりになった個体かと思われ、これならシーズンのズレも頷ける。

常緑のブナ科カシ類を食する蛾(もちろん、ブナ科落葉樹もいけるはず)なので、生息分布も暖かい西日本と考えられる。ゆえに、関東以西……南西諸島まで。海外の分布は、ちょっと分からず。