ヒゲナガオトシブミ Paratrachelophorus longicomis (Roelofs, 1874) 福島県 標高 1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、尾端から上の写真で曲がっていない胸部のところまでの長さで、7ミリぐらいだったと思う。

第一印象は、首の長いオトシブミだなと思ったが、角度を変えて眺めていたら、更に首の長さが目に飛び込んできた。

明らかに、葉っぱをかじっているのが見てとれる。

調べたところ、種名は、ヒゲナガオトシブミと判明。

オトシブミの仲間としては、触角は長い方なのかもしれない。

アブラチャンやコブシやイタドリ等に集まるようである。その付近にアブラチャンやコブシの存在は、パッと見て気が付かなかったが、イタドリは多い山系だった。林縁は、何処もかしこもイタドリ(平地のとは種類が違う)みたいな。

国内での分布は、北海道から九州辺りまで。

ところで、何故首が異常に長いのか気になると思うのだが、理由は、雌を獲得するための雄同士の戦いのために進化していったようである。今回、葉っぱを食べている姿を見ながら、正直、食事行為と身体構造のギャップ(ぎこちなさを)みたいなものを見てとっていたが、雌を獲得するための戦いのために進化したというのなら頷ける。

その証拠に、首が長いのはオスだけの特徴でもあるし……。

シロツバメスガ?  成虫 Saridoscelis synodias Meyrick, 1932

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずはこんなのもいた。

大きさは、前翅長8ミリぐらい。

最初は、キバガの仲間かヒメハマキの仲間かと思いながら写真を写したが、撮った写真を見返すと、見たことのない雰囲気である。

種名まで辿り着くにあたっての道のりの厳しさが予想出来たが、偶然、そっくりな蛾をネット上で発見してしまった。そこから、近似種を調べ始めると、スガ科のシロツバメスガという種が浮上してきた。

幼虫の食草は、分かっていないとの事である。 

すごく似た種に、アセビツバメスガという種もいるようである。

カバイロモクメシャチホコ 成虫 Hupodonta corticalis (Butler, 1877)

最近、近隣で、この蛾を見かけて、写真に撮っていた。

同じ場所に、同種と思われる本種が数匹いた。

違う角度からの写真をもう一枚。

この2枚目の写真で、シャチホコガの仲間であると確信したし、運の良いことに、立派な触角も見せてくれている。

大きさは、前翅長24ミリぐらいだったと思う。

シャチホコガ科を当たったところ、種名は、カバイロモクメシャチホコと判明。

幼虫の食草は、バラ科のサクラ類との事である。

国内での生息分布は、北海道から九州まで。南西諸島にいるかどうかは、現段階で確認していない。国内ではロシア沿海州から朝鮮半島を経て、台湾、中国南部、インドシナ半島辺りまでいる蛾なのかもしれないが、この海外の分布は、近似種達の世界分布(相関関係)も確認して、確証を得てみたいところである。

、翅を閉じられると、種の特定が難しかったと思う。