先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。
買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。
想像以上に豊かな生態系であったが、先ずは気になった植物を種名に辿り着ける限り、紹介してゆこうと思う。
この植物は、標高800メートルぐらいから標高1200メートルぐらいまでの間(それ以上それ以下の標高では観察をしていない)の林縁には、かなり生えていた。
茎の太さや伸び方で、イタドリなのは分かるのだが、普段よく見ている平地のイタドリとは、全然雰囲気が違う。とにかく葉が大きいのと、今回のエリアのイタドリは葉先が尖っていない。
という事で、種名は、オオイタドリ。
本来の分布は、中部地方以北の山岳地帯であるが、それより、西の地域にも拡がっているとの事である。海外では、ヨーロッパ、北米のアメリカ北西部でも生息報告があがっている。ちょっと報告のデータが少ないようである。(皆の関心も少ない植物なのかもしれない。)
ところで、平地でイタドリがあるような場所には、同じタデ科のスイバやギシギシも生えていることが殆どだが、今回の高地では、スイバやギシギシと一目で分かる植物はほとんどなかった。標高800メートルぐらいの温泉地で、道路脇にスイバとギシギシが、こじんまりと生えていたぐらいである。どちらも、古来より自生していたとも考えにくいシチュエーションであった。