キマダラテングイラガ 成虫 Microleon decolatus Sasaki, 2016

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、体長で1センチぐらいのとても小さい蛾である。

光源を当てているので、黄色が鮮やかに映るが、弱い光の中での肉眼だと、もうちょっと茶色がかった印象である。

種名は、キマダラテングイラガ。テングが種名に付く謂れは、頭部の形が天狗の鼻みたいに少し飛び出して反り返るところから来ているらしい。(上の写真だと辛うじてその特徴を掴める感じである。)

学名の登録年が2016年となっているが、これは、元々テングイラガという種だったところから、キマダラテングイラガという名で新種を独立させた経緯(もう一種、ウスイロテングイラガも新種独立)による。一方、元々のテングイラガは、クロフテングイラガという名前に変わったとのことである。

今回は、羽化したてで紋様が擦れてなくハッキリしていたので、種名に繋がったが、擦り切れた個体だと、今まで、なかなか種を特定するのが難しいと感じていた蛾である。

ちなみに、キマダラテングイラガの幼虫は、他のイラガ(テングイラガの仲間除く)の幼虫達とは間違いようのない姿をしているような気がする。

オナガコバチの一種 Torymidae-family

昨晩、我家の外灯下に来ていたとても小さな寄生蜂の一種である。寄生バチと分かるのは、木の内部とかに潜んでいる各種幼虫達に届きそうな長い産卵管が見てとれるからである。

大きさはとても小さく、産卵管や触角の長さを入れないと、4ミリぐらいしかないと思う。とにかく、この寄生バチが目を惹くのは、その緑色の金属光沢を持っている点だと思う。

我家の外灯下では、毎年この時期に見ることの出来るオナガバチの一種であるが、種名も確立されていないという事である。

少なくとも、何の幼虫をメインに寄生しているハチなのか突き止めたいものである。

ハナダカノメイガ 成虫 Camptomastix hisbonalis (Walker, 1859)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長で11ミリぐらいだったと思う。

この蛾を見た時に、印象に残ったのは、「下唇髭が長っ!」という点であるのと、あとは、触角も、フニャフニャではなく、力強く前方へとピンッと張っているなという点である。

このちょっと特異な特徴を頼りに調べると、ハナダカノメイガという種だと分かった。ヒメハナダカノメイガという種もいるらしいが、そちらは、ひと回り小さいようである。

幼虫の食草は知られていないとのことである。この蛾の世界分布を眺めた時に、中国の南東部の目撃報告が多く、意外なのは、南半球のオーストラリア東部でも目撃報告が集中しているところである。なんとなく、中国南東部の人や物資や文化の移動も、この蛾の拡がりとは繋がりがありそうな気もする。その辺りを推理することからも、この蛾の幼虫の食草に近付いて行ければなと思う。